- 作者: 伊賀泰代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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3月1日から新卒大学生/大学院生の就職活動のエントリー受付が一斉開始する。
少子化で人手不足が蔓延化するなか、企業の求人総数は増加しており、大卒求人倍率は2019年3月卒で1.88倍と、前年比で0.1ポイント増加している。 この傾向は、今後もさらに続いていくだろう。
いつの時代も、企業にとってどのような人材を採用するかは、その企業の将来を左右することになる重要な企業活動の一つだ。
私が東大を卒業した15年前、外資系経営コンサルタントが就職先として人気を博すようになっていたが、今もその潮流は変わらない。「ONE CAREER」の調査によると、2019年卒業予定の東京大学・京都大学の学生の人気企業ランキングでは、マッキンゼー・アンド・カンパニーが第1位だ。ベスト10は以下の通りとなっている。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- 野村総合研究所
- ボストン コンサルティング グループ
- アクセンチュア
- ベイン・アンド・カンパニー
- 三菱商事
- A.T.カーニー
- デロイト トーマツ コンサルティング
- P&Gジャパン
- ゴールドマン・サックス
さて、東大生に一番人気のマッキンゼーの採用基準とはなにか、気になるところだろう。
マッキンゼー・ジャパンで長く採用や人材育成のマネジャーを務めた伊賀泰代氏の著書で、出版時に話題となった『採用基準』という本がある。
同著によると、一般的に、マッキンゼーは地頭や論理的思考力の高い人材を重視しているというイメージが強いが、実はそうではなく(それだけではなく)、最も重視しているのが「リーダーシップ」である。日本では、リーダーシップがごく少数の組織の経営層にのみ必要で、さらに育成するものではなく、生まれ持ったものであるという大きな誤解をしているという。
企業でも、リーダーシップ教育の観点がないため、どんなに優秀な人材も大企業のなかで長年過ごすと、リーダーシップが育たず、凡庸な人材になってしまい、世界では通用しなくなってしまう。
マッキンゼーでは、採用の段階からリーダーシップのポテンシャルを重要視し、就職した後も、実務や研修の機会を通してリーダーシップの育成に力を入れる。
意外にもシンプルなことだけど、ビジネスで真に成果を出すことを考えれば、当然のことなのかもしれない。企業の立場からすれば、このシンプルな原理を、採用や育成にどう実践するかが難しいところだろう。
私自身は12年前、マッキンゼーはじめ経営コンサルやどんな大企業よりも、将来大きく成長する余地のある非営利セクターで大きな存在感をもつ日本財団を選択した。その時の就活の様子と、コンサルを蹴って日本財団を選んだ理由は以下の記事の通り。
今は上記のような就職人気ランキングで日本財団がランク入りし、有為な人材が非営利セクターにたくさん入ってくるようになることで、社会のイノベーションがもっと進むことを目指している。
もちろん、多様なセクターを巻き込んで社会変えていくために、リーダーシップが求められる仕事だ。
2020年も、1月2月には1dayインターンシップを、3月1日から日本財団のエントリーも開始する。社会をよりよくするために挑戦したい方とぜひ一緒に仕事をしたい。