本山勝寛:まなブロ

独学で東大、ハーバード大学院に合格し、国際教育政策修士課程修了。アジア最大級の国際NGOである日本財団で、教育や福祉、NPO支援に携わり世界中を駆け回っています。日本と世界に「学びの革命」を起こすべく、学びのススメを綴ります。 『最強の独学術』https://www.amazon.co.jp/dp/447979610X/

子どもは4万回質問する

子どもは40000回質問する  あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』という本がいろいろと興味深かった。私は以前より、IQやEQと同じように、「CQ=好奇心指数」が注目されはじめ、より重要な時代になっているということを書いてきた。英国のノンフィクション作家によるこの著作も、CQという言葉を使ってないまでも、子どもから大人まで、人生をかたちつくるうえでの「好奇心」の重要性とその伸ばし方に焦点をあてた話題作だ。

本のタイトルにもなっている4万回という数字だが、心理学者のミシェル・シュイナードが、合計200時間以上、四人の子どもたちを観察し分析したところ、一時間につき平均100回以上の問いかけをしたという。ハーバード大学教育学教授のポール・ハリスが、このシュイナードのデータに基づいて計算した結果、子どもは二歳から五歳のあいだに説明を求める質問を計4万回行うと推定している。

驚くべき数字だが、この年齢の子どもを持つ親としては納得がいく。親が嫌になるくい、幼児はとにかく質問をする。他の動物に比べて、大人になって独り立ちする年齢が極めて遅い人間の特徴でもある。

乳幼児期の好奇心が、成長した後の学力とも相関がある研究がなされている。また、小さい子どものなかでも好奇心の度合いに違いがあることが知られている。両親をはじめとする世話役が、子どもの質問や赤ちゃんの指差しなどにどう応えるかによって、好奇心の育まれ方が変わってくるという。子どもは誰もが好奇心を持っているものだが、それが伸ばされるかどうかは周囲の大人次第でもあるのだ。

著作では、好奇心格差が社会格差、経済格差をうむとも述べられている。ITの発展により、好奇心をもって意欲的に知的冒険に踏み出す人々は、過去に例をみないほど多くの機会を得るが、知的好奇心を持たない人は、自ら問いを発する習慣を失ってしまう。

CQ、好奇心をいかに伸ばし続けるか、大人になっても知的好奇心を持ち続け、それを仕事や人生にどういかしていくかについて、まだ学術的研究は始まったばかりだ。複雑性が増し、情報過多になり、人工知能が発展していくこれからの時代、CQの重要性は増していくだろう。4万回質問する好奇心の天才である子どもから、大人が学び、ヒントを得る姿勢も必要なように思う。

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