7歳の息子が初めて本を書いた。タイトルは『ザリガニかんさつの本』。夏休みの自由研究の成果だ。
小2になった息子は生き物が大好きだ。毎日暇があれば外の草むらに虫取りに出かけ、飼育しているカブトムシやノコギリクワガタ、ザリガニの様子を眺めている。ザリガニは、近所の公園でつかまえたものだ。都心のど真ん中でザリガニをゲットするのに、親子で合計10日くらいはチャレンジしてようやく釣れたシロモノだ。
自由研究は息子本人が自ら題材を決め、ほぼなんの指導もせずに、いろんなエサをあげてみたり、脱皮の様子を観察したり、本で調べたりしながら、『ザリガニかんさつの本』を楽しそうに完成させていた。そんな息子をみていると、ほんとに生き物が好きなんだなということを実感する。そこまでなるには、夏の猛暑のなか、蚊に刺されながらも虫探しに付き合い、一緒になって興奮する親の存在も大きかったとは思う。
物事に関心を持ち、調べ、探求する力は、学校の勉強だけで育つものではない。最近は、自由研究まで宿題代行サービスで外注してしまう親子もいるようだが、まったく話にならない。一生ものの本物の学ぶ力をつけるには、子どもが生来持っている強い好奇心を伸ばし、育てることが肝要だ。
- 作者: 本山勝寛
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2016/07/22
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拙著『一生伸び続ける人の学び方』では、複雑性が増し技術革新が加速化するこれからの時代には、好奇心=CQ(Curiosity Quotient)が、IQやEQと同じくらい重要であると欧米で注目されはじめていることを紹介した。これからの時代は好奇心をいかに育て、そして大人になってもいかに好奇心を持ち続けることができるかが、ビジネスでも勉強でも成功の鍵になってくるだろう。