本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

AIはMARCHに合格、重要なのは教科書が読めるようになること『AI vs 教科書が読めない子どもたち』

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ベストセラーとなっている『AI vs 教科書が読めない子どもたち』を読んだ。AI技術を専門とする数学者で、AIで東大合格を目指すプロジェクト「東ロボくん」のリーダーである新井紀子氏による著作。

 

専門家らしく、AIに過度な期待を持たせるような根拠のない扇動的な言説は避けて、AIによって何ができてなにができないかを、理論的に分かりやすく説明している。

 

東ロボくんは、東大合格までは到底難しいが、MARCHレベルに合格するまでの点数を模擬試験で獲得しているという。それは国語や英語などの長文の意味を理解したり、記述式の問題を解いたりすることを不得手とするAI技術の特徴による。英語でも、発音問題や文法の並び替えなどの選択式問題は、膨大な類似例のデータから統計的処理によって確率の高い回答を選ぶことで正答率を高めることができる。一方で、「意味を理解しない」AI技術では、複雑な長文読解などに対しては対応が不可能という。

 

AIが得意とするのはパターン化したものに対して、学習させたデータから正解を探し出すこと。逆に複雑なものに対して意味を理解し、柔軟な対応することは不得手であり、早々に技術向上によって解決するようなものではない。

 

一方で深刻なのは、日本の子どもたちは、公式を暗記してドリル問題などを解くパターン化したことに対しては比較的得意だが、意味を理解して論理的に考えて解く問題は極めて苦手であることだ。著書が独自に行った調査でも、多くの中高生たちが実は「教科書が読めていない」という結果が出ている。知識を必要としない割合に関する問題でも、実は問題文自体がが理解できていないのである。

 

AI技術には限界があるが、日本の多くの子どもたちはAIが不得手としていることを苦手としており、比較的得意な暗記やパターンにはめる学習は、AIに代替されてしまう可能性が高い。そういった人材は将来、AIに仕事が奪われてしまう可能性があるということだ。

 

 著者は、このように語っている。

AIと共存する社会で、多くの人がAIにはできない仕事してに従事できるような脳力を身につけるための教育の喫緊の最重要課題は、中学校を卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることです。

 

早期のプログラミング教育でも、タブレットを渡すことでもなく、教科書を読めるようにすることという基本的なことを、AIの専門家である数学者が断言したいることは、非常に重たいメッセージだ。夢物語ではなく、あくまで論理的に導かれる現実を紐解くこの本の大変興味深い点だ。

 

教育関係者や子どもの親だけでなく、すべての日本人が読むべき本だといえよう。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

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最強の暗記術 ~あらゆる試験・どんなビジネスにも効く「勝利のテクニック」~

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『最強の暗記術』3刷目重版!

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うれしいご報告が続きます。

なんと、『最強の暗記術』の3刷目重版が決定しました!!

 

1回目の重版からわずが10日間で、発売から1ヶ月を待たずして3刷目の重版です。

 

これもひとえに読者のみなさまの応援のおかげです。本当にありがとうございます!

 

みなさんの口コミ→Amazonベスト100→重版増刷で書店に平積み展開→書店のランキング入り→メデイア特集→Amazonでランキング上昇→重版増刷

という好循環を目指しています。

もちろん、それによって暗記術を実践し、目標や夢を達成するひとが増えることが何よりの願いです。

 

最強の暗記術レビュー投稿で奨学金本プレゼントキャンペーンもまだまだ募集しているので、ぜひみなさまご応募ください!

motoyamakatsuhiro.hateblo.jp

 

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勉強法ランキング

『最強の暗記術』がAmazon総合46位に!ダ・ヴィンチ掲載

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『最強の暗記術』のAmazonランキングがジワジワと上昇し、遂に総合でベスト100入りを果たしました!

8月16日の夜見たときには46位になっていました。ミリオンセラー『漫画君たちはどう生きるか』などと一緒に並んでいます。

 

 このランキングアップをもたらしてくれたのが、本レビュー雑誌/サイトとして有名なダ・ヴィンチニュースでの紹介記事「漢字の「鬱」は一瞬で覚えられる!? 試験から仕事まで、一生役立つ暗記テクニック」。

「憂鬱なリンカーン(林・缶)は(ワ)、アメリカン(米)コーヒーを三杯飲んだ」

のゴロで暗記すると絶対忘れないですよ!

ddnavi.com

 

記事で紹介されている漢字の「鬱」のゴロ暗記はほんの一例ですが、他にも一生モノで役立つ暗記術をたくさん紹介しています。試験や語学のための暗記術から、ビジネスにも応用させるためのアウトプット暗記術など、短期の暗記術と中長期の暗記術を整理しているので、いろんな場面で実践できるかと思います。

 

みなさんも、ぜひ「最強の暗記術」を実践してみてください!

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【東洋経済オンライン掲載】強烈かつ長期記憶に残るセクシーな自己紹介の方法

東洋経済オンラインに投稿記事が掲載されました。

 

toyokeizai.net

 

「セクシーな自己紹介」ができる人が得なワケ
強烈かつ長期記憶に残る紹介をしてみたい

というタイトルで、暗記術を応用し、強烈かつ長期記憶に残るセクシーな自己紹介・スピーチ術を3つのポイントにまとめて紹介しています。

 

詳細は東洋経済オンラインの記事や、ネタ元の『最強の暗記術』をお読みください。

 「セクシーな自己紹介」、ぜひ実践してみてください!

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『最強の暗記術』が重版出来!

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うれしいお知らせです。

なんと、8月20日に発売したばかりの拙著、『最強の暗記術』が重版出来となりました!!

 

ご購読いただいた皆さま、ほんとうにありがとうございます!!!

 

出版業者全体が不況といわれるなか、書籍の重版の割合は3割とも2割にも満たないと言われています。(正確な数字は分かりません。)

 

そんななか、発売後2週間ほとで重版出来となりました。本の出版は13冊目となりますが、毎回ドキドキするものです。

 

同じ大和書房の『最強の独学術』はおかげさまでロングセラーとなり、既に6刷と重版を重ねています。『最強の暗記術』もさらに多くの方々に読んで実践していただきたいです。

 

皆さま、ほんとうにありがとうございます。お読みいただいた方は、よかったらぜひレビューも書いてみてください。そして、まだの方はぜひお試してください!

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最強の独学術 自力であらゆる目標を達成する「勝利のバイブル」

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暗記術のベースは「楽しい暗記成功体験」の積み重ね

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暗記にはたくさんの具体的な方法があります。それらを実践することも重要なのですが、その前に暗記をするうえでとても大切な姿勢があります。自分が暗記を得意だと思い込むことです。 「どんなことでも暗記しようと思えば暗記できる」という気持ちを持っているか持っていないかで、暗記の成功は左右されます。

 

自分は暗記が苦手で、ほんとうに覚えられるかどうか分からないという不安な気持ちでは、結局続かないので暗記に成功しないのです。三日坊主に終わってしまうパターンです。逆に、暗記に対する自信があると、継続への力となり、最終的に暗記を成功に導きます。

 

では、どうすれば暗記は得意だと自信を持つことができるのでしょうか。

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それは楽しい暗記の成功体験を積み重ねることです。 勉強でなくても、どんなことでも、何かを完全に暗記したという成功体験を持つことで、暗記に対して、やればできるというイメージを持つことができます。AやBでも暗記できたんだから、これまで知らなかったCでも、本気を出せば暗記できる、という気持ちになれることが実は大事なのです。

 

自分が好きなことであれば、驚くほどの暗記力を発揮しないでしょうか。たとえば、好きなスポーツチームの選手名とか、キャラクターの名前とか、歌手の歌の歌詞とかです。 私は子どもの頃、プロ野球中日ドラゴンズが好きでしたが、選手の名前はもちろんのこと、打率やホームラン、打点などをこと細かくチェックして、自然と覚えていました。あるいは、歌手ではブルーハーツが好きですが、ほぼ全ての曲の歌詞を覚えて歌えるようになりました。マンガ日本の歴史を何度も繰り返し読んで、歴史上の人物たちの名前と顔、台詞まで覚えました。

 

私は勉強における暗記は好きではないし、得意でもないと思っていたのですが、大学受験の際に自らの勉強法を開発し確立しようとしたときに、上記のような楽しい暗記を成功させてきたということを思い出したのです。そして、自分は暗記もやればできるというイメージをもってのぞむことできるようになりました。

 

好きなこと、楽しいことでよいので、とことん覚えて暗記するという成功体験を重ねることで、「自分は暗記しようと思えば暗記できる」という感覚をもてます。 多くの人は、自分の趣味と勉強を完全に切り離して考えて、勉強への嫌なイメージから、暗記は苦手という固定観念を持っています。その固定観念をなくして、「暗記が得意な自分」のイメージと自信を持つようにします。

 

そのために、まずは好きなことや得意なことで、楽しく暗記する成功体験を積み重ねます。好きな歌手、タレント、食べ物、スポーツ、映画、マンガなんでもよいです。マニアになりきってとことん暗記してみてください。既にそういった成功体験があるなら、自分は暗記が得意という自信を持ってください。

(『最強の暗記術』より一部抜粋編集)

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宿題代行業者には規制をかけるべき

3年前、読売新聞の「いいの?夏休みの宿題代行、十数業者に注文次々」という記事を読み、宿題代行サービスなるものが世の中に広まっていることを知った。これ、普通に考えてまずいでしょ。記事を抜粋すると以下の通り。


 学校の夏休みを前に、読書感想文や自由研究などの宿題を有料で丸ごと請け負う業者に注文が相次いでいる。塾通いで忙しい子供のために、学校の宿題の代行を依頼する保護者らが目立つという。宿題は学習指導要領などで位置づけられておらず、文部科学省は「代行は望ましくないが、業者にやめさせることは難しい」としている。(中略)
 料金は、自由研究1件で1万5000円、読書感想文1枚(400字)2500円など。感想文などは子供に清書してもらい、漢字のドリルでは子供の字体をまねて書くこともある。(中略)
 代行業者はインターネットなどで注文を受け付けており、少なくとも十数業者いるとみられる。小学6年生だった息子の宿題代行を頼んだことがある首都圏の男性は「中学受験を控え、塾では連日テストがあり、負担を減らしたかった」と振り返る。

 

親が子どもに中学受験で合格させるために、優先順位が低いと判断した学校の宿題をお金で解決するということだ。おそらく、「学校の宿題のレベルが低すぎて役立たない」とか、「中学受験に受かることが人生の成功につながるのだからしかたない」といった理由からそうしているのだろう。極端な功利主義に走ると、親が子どものために良かれと思って、こういったことを選択してしまうことがある。しかし、お金を払って子どもに宿題代行をさせることが、本当に子どもの将来のためになるのだろうか?大学生になっても、社会人になっても、虚偽で成果を出すような人間に育ててしまっていないだろうか。

私は高校生くらいになると、自分の意思で宿題をしないことがあった。お金がなかったので、学校の指定する問題集を買うことができず、その問題集が宿題に課されてもできなかったのだ。とはいえ、それは一つの言い訳に過ぎず、友達から借りたり、先生に相談すればコピーをしてくれたりはしただろう。ただ、そのときは宿題をしなかったことをはっきりと伝え、それで成績が下げられたことがあった。

受験を優先したいという場合も、「受験勉強の方が優先順位が高く、学校の宿題をやっている時間がもったいないのでやりませんでした」と正直に理由を述べて、教師に申告すればよい。学校の成績が少し悪くつけられたとしも、虚偽で良い成績を取ることは間違ったことで、正直で誠実であることのほうがずっと重要だということを、親は子どもに伝えるべきだ。

私も、小学1年生の子どもが毎日夏休みの宿題に取り組んでいる。親が答え合わせをしてあげると、子どもも喜んで勉強に取り組んでいる。自由研究はどんなテーマにするか、親子で楽しみながら考えている。低学年のうちは、夏休みの宿題が親子の対話の機会にもなると実感している。

子どもの成長と将来を考えない親はいないだろう。だからこそ、その選択が本当に子どもにとってよいものなのか、立ち止まって考えてみていただきたい。

この宿題代行の問題提起をして3年が経つが、宿題代行サービスの利用は減らないどころか逆に増えているようだ。本来なら親が自主判断すべきだが、そろそろ学校や教育委員会は公式見解を出すべきだし、政府は代行業者に規制をかけるべきはないだろうか。

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