まなブロ by 本山勝寛 教育イノベーター・日本財団子どもの貧困対策チームリーダー

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

奨学金返済分の税控除制度導入を

先日、TBSのデモバラエティー番組「NEWSな2人」の奨学金をテーマにした回に、コメンテーターとして出演した。今や2人に1人が日本学生支援機構の貸与型奨学金を借りており、奨学金の問題は現代日本を映し出すメジャーな社会イシューとなっている。奨学金の返済に苦しむ若者たちがクローズアップされており、私自身も毎月の奨学金返済を続けている身として、他人事ではない。

「NEWSな2人」では、各コメンテーターから解決策が提案されていたが、私からは奨学金返済分を所得税などの確定申告の際に所得控除に算入できる制度を導入することを解決策として提言した。

現在、奨学金をコツコツと返済している人が、医療費控除や寄付控除のように、奨学金返済分を自分の所得から差し引けるようにすることで、所得税や住民税の税額が結果的に低くなる。毎月の返済で苦しい生活の負担が少しでも緩和されることになる。

たとえば毎月2万円を返済していた場合、年間で24万円の返済額になる。これを確定申告の際に所得控除とすることで、税率にも依るが、所得税が2万円から4万円ほど還付されることになる。すべてが返済免除になるわけではないが、コツコツと返していることが多少でも報われる制度だ。

医療費や寄付金が同じように所得控除に算入でき、住宅ローン減税では税控除までできることを考えると、決して突拍子のない制度ではない。確定申告に一項目加えるだけなので、全く新しい制度を導入するより、行政コストを低く抑えられる。

税収入は減ることになるが、自身が支払った税金から還付されるだけなので、寄付控除やふるさと納税のように、国民の理解も得られやすいだろう。

奨学金の返済に苦しんでいるのは、20代から40代の若者たちだ。結婚をひかえたり、現役の子育て世代でもある。彼らの負担が少しでも軽減されることで、間接的ではあるが少子化対策にもつながることになるだろう。

政府はぜひ、奨学金税控除制度の導入を検討していただきたい。

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