本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

2014-01-01から1年間の記事一覧

もののけ姫とハンセン病と生きるということ

昨晩、『もののけ姫』が放送された。ツイッター上の人気ワードはもののけ姫の関連ワードで埋めつくされ、「バルス!」で記録をつくったラピュタを彷彿させるさすがの人気作品だ。もののけ姫には様々なメッセージが込められているように思うが、その一つを少…

レゴはなぜ世界で愛され続けているのか

レゴはなぜ世界で愛され続けているのか 最高のブランドを支えるイノベーション7つの真理作者: デビッド・C・ロバートソン,ビル・ブリーン,黒輪篤嗣出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2014/05/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る…

日本には女性議員も少ないが、障害のある国会議員はゼロという現実

日本は海外に比べて女性議員が少ないとよく指摘される。衆議院(下院)の女性議員割合は25年12月現在8.1%(39人)で、世界平均22%を大きく下回り188か国中158位(平成25年10月現在)。参議院は16.1%(39人)と衆議院よりもやや多い。地方議会では、女性議…

『YouTube英語勉強法』タイでベスト10入り

拙著『YouTube英語勉強法』がタイ語に翻訳出版されました。この本は台湾でも翻訳出版され、総合ランキング16に入るベストセラーになりました。今回タイ語版の翻訳出版に携わってくれた方も、台湾で私の本を知り、声をかけてくれました。私の本は16倍速勉強法…

もしも武富士が奨学金を運営したら

またもや、奨学金問題をセンセーショナルなタイトルと偏った報道で煽る記事がネット上で拡散していた。 ネットメディアBusiness Journalの「武富士以上…若者を食い物にする学生支援機構の奨学金、えげつない取り立ての実態」という記事だ。以下、一部を抜粋…

国家公務員の扶養手当廃止は子育て世帯への賃下げ要求じゃないんでしょうか?

「国家公務員の扶養手当廃止 骨太方針、来年度にも 女性の社会進出促す」という産経の記事が静かに報道されていて驚いた。 政府が月内に閣議決定する経済財政運営の指針「骨太方針」に、国家公務員の扶養手当について、廃止する方針を盛り込むことが7日、分…

福島で出生率大幅増、最新の人口動態を分析する

先日、厚生労働省が2013年の合計特殊出生率を含む人口動態統計を発表した。概要はNHKの報道を抜粋すると以下の通り。 厚生労働省によりますと、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は、去年は1.43で、前の年よりも0…

NHKクロ現が提起した「漫画家たちの模索」と「福島を描くこと」

先日6月2日、NHKクローズアップ現代で、「いま福島を描くこと〜漫画家たちの模索〜」という特集が放送された。「美味しんぼ」の鼻血表現騒動はよく知られているところだが、そういった騒動の渦中から一歩引いて、震災後の福島を描いた漫画が他にも30作品を超…

消費税10%の前にタバコ千円

今日5月31日は世界禁煙デーだ。WHOが掲げる2014年の標語は、"Raise taxes on tobacco"「たばこ税を上げよう」だ。日本では一時期、タバコ増税論が盛り上がったが、2010年に70円の増税が行われて以来、最近は随分と下火になっている。70円の増税で実際にタバ…

酒は年間330万人を死に至らしめています

ジュネーブの国連本部で行われた世界保健総会に参加した。様々な健康問題が取り扱われているなか、個人的に総会内での展示物で目を引いたのはタバコとアルコールについて。タバコはその有毒性がよく知られており、以前に本ブログでもタバコ増税などについて…

ジュネーブ、ルーマニア、モロッコ出張

5月19日から6月1日まで、スイス(ジュネーブ)、ルーマニア、モロッコに出張です。ジュネーブの国連本部では現在、世界保健総会が開催され、世界中から各国の保健大臣や代表団が参加中。各国保健大臣との面談を重ね、ハンセン病の取り組み強化のアドボカシー…

ハンセン病二人の闘士の死の意味

ハンセン病患者、回復者への差別と闘ってきた二人の代表的人物が立て続けに亡くなられた。 一人は、全国ハンセン病療養所協議会会長の神美知宏(こう みちひろ)さん。 もう一人は、ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会会長の谺雄二(こだま ゆうじ)さ…

「あなたは天才ですか?」

「グローバル・エリート」という言葉が日本を徘徊している、気がする。少子高齢化とともに衰退していく日本全体に立ち込める不安感と、メディア・出版社の商業主義が合間って、「グローバル・エリート」な生き方ができなければ将来は危ういという煽りが、そ…

障害者は防災とまちづくりのイノベーター

NPO

先日4月22、23日に仙台で「障害者も参加する防災:知識を通じて固定観念を変えよう」アジア太平洋地域会議(仙台会議)を開催した。勤め先の日本財団と国連アジア太平洋経済社会委員会、国際リハビリテーション協会の三者で共催し、18カ国から130名の政府代…

「在宅育児手当」ってなに?

PRESIDENT (プレジデント) 2014年 5/5号 [雑誌]出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2014/04/14メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る政府が検討を進めている「配偶者控除の見直し」について、雑誌『PRESIDENT』にコメントが掲載されました。…

いま、寺田寅彦を読む

世間が騒がしいですね。私は科学者ではないので、STAP問題についてあまりどうこういう立場ではないのですが、設立間もない頃の理研の研究員でもあった寺田寅彦の「科学と芸術」を読んでいたら、感じるところがあり、メモついでに一部抜粋し記しておきます。 …

大学授業料高騰下における夜間コースの可能性

近年、奨学金の貸与者数・滞納者数が急増していることに表れているように、大学授業料が一般家庭の家計を圧迫している。どんなに働いても給与が上がらないのに、大学授業料が高騰しているためだ。国立大学は1975年の36,000円から1985年に252,000円、1995年に…

消費増税便乗値上げの自販機を寄付型にしてはいかがでしょう

いよいよ消費税が8%に増税される。ヤフートピックスでは、「100円の缶ジュースが20年で130円に…ネット上で“便乗値上げ”の声も」といった記事も紹介され話題になっていた。 今春、清涼飲料最大手の日本コカ・コーラグループが、自販機で売る350ミリリットル缶…

奨学金返済分を税控除にできないでしょうか?

確定申告が終わり、配偶者控除見直しの議論が熱くなっているなか、桜が咲き入学の季節が始まるので奨学金問題について考えてみた。端的に提案したい。日本学生支援機構などが行う貸与型奨学金の毎年の返済分を、所得税や住民税の所得控除に算入できないもの…

【配偶者控除】専業主婦は金持ちの高年齢層というレッテル

政府による配偶者控除の見直し論が現実味を帯びている。不思議なのはマスコミ各社が配偶者控除の廃止を「女性の社会進出」という美名のみ強調し、「子育て世代への増税」という点をはっきりと報じないことだ。配偶者控除を受けているような専業主婦世帯は金…

配偶者控除廃止は大胆な子育て支援なしで進めるべきではない

5歳、3歳、0歳の子どもがいるので、現在は妻が専業主婦業に従事している世帯として一言。配偶者控除の廃止はあまり単純に、拙速に進めるべきではないのでは。配偶者控除は、大半の場合が子どものいる世帯への子育て支援の意味合いがある。しかも、育児休業制…

明日ママは終わったが、「考えること」終わらせてはいけない

物議を醸したドラマ「明日、ママがいない」が最終回を迎え、全放送を終えた。私にとっては多くのことを考えさせてくれる、いいドラマだった。作中、多くのはっとさせられる言葉があった。「事実の親と真実の親は違うんです。」第8回放送で、ある日突然引き取…

「本の寿命」について考えてみた

拙著「16倍速勉強法」文庫版の五刷目の増刷が決まった。ペーパーバックスの初版が2008年に刊行されたので足かけ6年で10刷、累計5万部になった。長く読んでいただけることは筆者として何よりもうれしいことだ。16倍速勉強法―「東大」「ハーバード」ダブル合格…

大学生の四割が本を読まなくなった日本で、本をもっと読むようになる方法を考えてみた

「読書時間ゼロ 大学生の4割超える」NHK こんなニュースが流れていた。 大学生が本を読む時間は1日に平均で27分とこれまでで最も短くなり、全く読まない学生が4割を超えたことが、大学生協でつくる連合会の調査で分かりました。 この調査は全国大学生活…

子どもの探究心を爆速される「変わった図鑑」を紹介しよう

日経トレンディの「100万部超えで図鑑トップに! 「動く図鑑」大ヒットの秘密」という記事がヤフートピックスに掲載され、話題を読んでいた。私もこれまで何度かイチ押ししている講談社の迫力映像付き「動く図鑑 MOVE」が累計でミリオンセラーになったとのこ…

パラリンピックはオリンピックと同時開催できないものでしょうか?

オリンピックが閉幕した。多くの感動を与えてくれた選手達に心から感謝したい。そして次はパラリンピックだ。ソチ・パラリンピックは3月7日から16日まで開催される。こちらも引き続き応援したいが、それにしても、ちょっと間が空きすぎる気がする。世界中か…

【新ODA白書】中国への無償援助は300億から140億円に

先日、ODA白書2013が発表された。昨年、私は「中国への隠された300億円援助 ODA白書の謎を解く」と題し、「中国をにらんだ戦略配分」という政府の勇ましいお題目とは裏腹に中国に未だ300億円もの無償援助がなされていることに疑問を呈する記事を書いた。気に…

終わっていなかった明日ママの強烈な問題提起

賛否の渦巻く日テレドラマ「明日、ママがいない」。結局、日テレ側が文書で謝罪し、内容の訂正を反映していくと表明したことで、これまで抗議をしてきた全国児童養護施設協議会や慈恵病院も様子見に入り、事態は収束したかに見えた。しかし、前回放送第6回で…

舛添さん、東京の自転車シティ化はぜひ大胆に進めて下さい

新都知事に就任した舛添要一氏が、就任会見で自転車レーンの整備を含む交通体系の抜本的見直しを挙げ、さらには産経のウェブサイトizaにも同様の寄稿を寄せていた。かなりの力の入りようである。排気ガスの減少によるヒートアイランド化の抑制、大地震など災…

育休給与100%カバーの市、今後の出生率と男の育休を注視したい

「育休中も賃金100%へ 給付金との差額支給」という共同通信の以下の記事を目にして驚いた。 埼玉県北本市は十四日、育児休業を取得した市民を対象に、国の給付金制度に上乗せする形で、休業前の月給を全額、市が独自補償する制度を四月一日から始めると…