まなブロ by 教育イノベーター本山勝寛

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

食とソフトパワー

日本人がなんでこんなに「アメリカ好き」なのか?

この問いの答えは簡単であり、また難しい。

アメリカが世界一の大国で、アメリカのおかげで豊かで安全な暮らしができてるから。
ハリウッド映画、洋楽、スターバックスが大好きだから。
自由だから。

いろいろと理由は考えられるでしょう。

じゃあ、アメリカ料理がおいしいから。
こう答える人はどのくらいいるでしょう。
アメリカに来て太ったという人はよくいますが、こっちの料理が美味しいという日本人には未だ一人も会ったことがありません。僕も最近になってようやく、初めてマクドナルドへ行きました。

しかし、日本にはアメリカの食事スタイルが戦後、劇的に入ってきています
パンを食べるようになったことも、それに付随して、肉、牛乳、卵を食べるようになったのも戦後からだそうです。
そして、その主な理由は

・戦争が終わって、軍用食に使用していたアメリカの小麦が大量に余ったため、食糧不足で苦しんでいた敗戦国(特に日本)に配給された(これは通称“Food for Peace”と呼ばれるPL480号の法律に基づいています。)
・パン食・脱脂粉乳をメインにした給食制度を導入し、小さな頃からアメリカ式食事文化に慣れさせた
・戦争に負けた、あるいは、西欧にかなわないのは米食文化のせいだという説や、当時深刻だった脚気米食によるものだという栄養学的な説が、厚生省、文部省などで信じられていた。
・西洋式の料理が、「近代的」でおしゃれな料理として大衆レベルに受け入れられた(この宣伝費は、上記の小麦資金から賄われています)

という具合に、アメリカ食文化が日本にうまい具合に浸透し、さらにはアメリカに対する好感や憧れも形成されていったようです。
なるほど〜、うまくやられたなぁといった感じですね。

それでも日本食を根強く残し、うまく両者を折衷しながら、日本人の口にうまく合わせてしまうところが日本のすごさでしょうか。
最近は、脂肪分の多い洋食が心臓病やがん、脳卒中アトピーなどの現代病や肥満の原因になっていることもあり、日本での食文化も見直され、アメリカでもお茶や味噌、豆腐などの日本食が輸入されてますね。
日本人自身も、もう少し自国の食文化のすごさを再確認してもよいかと思います。海外に出た日本人は必ずこれを再発見しますね。

そして、日本も国家戦略をかけて、食文化を伝播するというのもありかなと思います。特に、アメリカが戦後日本で行ったように、途上国支援に上手く組み込めないものかと考えています。
それが、健康な世界を築く一つの道かもしれません。

また、日本がそうだったように、開発支援で学校給食制度を普及させる際に、それは各国の教育省(文部省)の仕事でもあるんですね。そうなると僕の専門分野とも無関係ではなくなります。食文化は教育とも関係があると思うんですね。
たとえば、カンボジアのあるNGOが経営する学校では、箸で豆を移動させて集中力を高める訓練をしているそうです。箸の使用は、手の器用さを高め、脳の働きをよくするのかもしれません。
ほかにも、よく噛まなきゃ食べれないものを給食の献立に入れるとか。
それに、給食当番というのも教育上いい制度ですね。学校での清掃活動と同様に、他に奉仕する精神が培われるわけですから。

他にも、食、健康、教育、開発、ソフトパワーということで何かありましたら、ぜひ教えてください。


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【参考文献】『「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活』
(ハーバードの「イェンチン図書館」という日韓中の書籍が置いている図書館で借りました。日本語書籍が豊富だし、韓国映画DVDなども借りれて、けっこううれしい図書館です。)
「マックとマクドのグローカリズム」←このサイトもおもしろいです。

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