今週のお題「読書の秋」
ネット界隈ではいまや有名人になったブロガー・作家のはあちゅうさんが初の小説を出した。これまでもエッセイ集や自己啓発書、手帳などを出していたが、新しいジャンルへの挑戦だ。
私は、はあちゅうさんがまだここまで有名になる前に、ある作家養成企画の縁でお会いしたことがある。そのときはまだ学生だったが、チャレンジ精神と行動力のある人だなと強い印象を受けた。それから、特にSNS上で話題になることが多く、その都度おもしろい人だなと感じてきた。いわば、はあちゅうさんは、自分にとっての「通りすがりのあなた」なのかもしれない。
作品の小説だが、私がよく読むジャンルとはやや遠い分野とタッチではあるのだが、読んでいるうちに不思議と引き込まれた。現代的で等身大の女性、おそらく、はあちゅうさん自身をモデルにした各短編の主人公が、日常ではあるが、少し日常から離れて出会った一人ひとりとの、淡くも心のどこかに引っかかるようなやり取りが描かれている。
どなたかが「水彩画のよう」と評していたが、まさにその比喩がしっくりくる。そして、水彩画的だからこそなのか、読者である自分自身にとっての、記憶の隅にかくれていた「通りすがりのあなた」が、なんとなく想い起され、不思議な感覚を覚えた。
ブロガーで作家のはあちゅうさんが初の小説を書いたということで、いわば自分自身の刺激と参考にしたいと思い読んだが、普段はあまり読まない女流作家の小説を純粋に楽しめた。そして、わたしは自身も小説を書きたいという気持ちを刺激してもらえた。
私は知人が本を出したら積極的に読むことをポリシーにしている。実はそういった読書術が人生の幅をひろげるのに効果的であるので、拙著新刊でも推奨しているが、 そのことを実感した読書体験であった。
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はあちゅうさんの本はほかにも多数あります。