どこの世界にも「宿命の対決」と言われるライバル関係があるものです。
東京六大学野球では早慶戦、プロ野球では巨人阪神戦、サッカーでは日韓戦。
そして、ここアメリカ、メジャーリーグで、最も激しいライバル関係にあると言えるのが、ボストン・レッドソックス対ニューヨーク・ヤンキース。
ボストニアンたちが野球とレッドソックスを心の底から愛していることは、ボストンに住むとすぐに分かるし、ボストンやハーバード、MITが舞台になった映画『グッド・ウィル・ハンティング』などを観ても垣間見れます。
そんなボストニアンたちが、最も意識し、最も嫌い、そして最もその実力を知っているチームが松井秀喜が所属するヤンキースです。
ヤンキース戦は、正規レートでチケットを入手するにはくじ引きに当たらなければなりませんし、別の方法で買うと一番安い立ち見席でも120ドルは下りません。
そんな「宿命の対決」レッドソックス対ヤンキース戦を、残り短いボストン生活の記念に観てきました。
強豪ヤンキースは今シーズン不覚にも低迷し、レッドソックスは独走態勢に入っていますが、そんなゲーム差を感じさせない好ゲームでした。
まず、松井。
ボストンの地元フェンウェイパークでヤンキースを応援することはかなり勇気が必要ですが(Yankees sucks!の大合唱が球場を何度が覆いました…)、大和魂にかけて、松井の打席だけ大きな拍手と「マ・ツ・イ〜!」という声援を送ってきました。ちょっと周りの視線がこわかったですが、ボストンでは今、日本の好感度はかなり高いので(松坂と岡島のおかげ)、セーフでした。
そんな声援の成果あってか、この日4打数2安打の活躍。得点にもからみました。
そして、岡島。
4点ビハインドで負けゲームかと思われた5回裏、レッドソックスが見事に逆転に成功し、1点リードで岡島登場です。
岡島がブルペンで投球練習を始めたのを察知して、急いで写真を撮りに行きました。w
ブルペン付近では、コールがかかる前から「OKAJIMA!」の声援があちこちで響く。そして、岡島がマウンドにあがると、会場全体で「O・KA・JI・MA!」の大声援。彼のリリーフはボストンではすっかり定着し、一種のヒーローになってます。アメリカでは実績を出せば必ず評価されるということを、彼は証明しています。
その岡島が、巨人で同僚だったもう一人の“HIDEKI”、松井と直接対決!
松井がライト前ヒットを放ち、軍配は松井にあがりました。
そして、このヒットが結局得点につながり、ヤンキースが同点に追いつき、9回裏にはヤンキース4番がホームランを放ちそれが決勝点となりました。
夜8時から始まった白熱の闘いは、4時間半の死闘となり、試合終了したのが夜中の12時半。終わる頃には雨も降りしきってましたが、途中帰る観客はいませんでした。
宿命の対決にふさわしいすごい試合を観ることができました。
ライバルの存在ってやっぱりいいですね。
にしても、またしても負けです。
僕が観戦したレッドソック戦は3戦3敗。レッドソックスの今シーズンの勝率が7割近いので、3戦全敗は約3%の確率です。これはある意味すごい・・・
勝ち試合を観てからでないと、日本には帰れなさそうです。w