まなブロ by 本山勝寛 教育イノベーター・日本財団子どもの貧困対策チームリーダー

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

子どもを投票所に連れてってはダメ? 公職選挙法の抜本改正求む


子どもたちを連れて参院選の投票をしてきた。帰宅後、ツイッターのタイムラインを見ていたら、「中学生の子どもと一緒に投票所に行ったら、入場を断られた」、「小4の子どもを連れて行ってもだいじょうぶだった」というツイートを読んだ。私は子どもが大きくなっても一緒に投票所に行って、家族で政治について考える機会にしようと思っていたので、投票における子供の同伴についてどんなルールがあるのか気になり、調べてみた。公職選挙法を読んでみると、第58条に以下の条文がある。

「選挙人、投票所の事務に従事する者、投票所を監視する職権を有する者又は当該警察官でなければ、投票所に入ることができない。ただし、選挙人の同伴する幼児その他の選挙人とともに投票所に入ることについてやむを得ない事情がある者として投票管理者が認めたものについては、この限りでない。」

つまり、幼児であれば同伴が許される場合があるが、ある程度成長した子どもは連れて行ってはいけないということだ。その判断の権限は投票管理者にあるようだが、「選挙人の同伴する幼児その他の選挙人とともに投票所に入ることについてやむを得ない事情がある者」の定義が曖昧で、小学生でも入場が許されているケースがあるようなので、有権者としては分かりにくいルールだ。

もちろん、法律に定められているなら、法に則って運営されるべきではあるが、そもそも現在の公職選挙法が、将来の選挙権利者である子どもに対して政治に関心を持ってもらい、将来の投票を促すという思想がまったくないことに違和感を覚える。

若年層の投票率の低さの原因は若者自身にもあることは確かだが、子どもが政治に関心を持たないように仕向けてきた社会の制度にもあるように思う。ネット選挙解禁で話題になったが、そもそも未成年は公職選挙法で選挙運動が禁止されており、候補者のツイートをリツイートすることすらも許されていないことが話題になった。未成年といえども、18,19歳であれば、政治リテラシーを最も高めるべき大学生であったり、立派に働いて納税している社会人だ。彼らが良いと思った候補者についてツイートすることすら禁止することが、本当によい制度なのだろうか?それでいて、若者の投票率が低いなどと嘆くのは明らかに矛盾している。

私は、諸外国の約9割がそうであるように、選挙権は18歳までに引き下げるべきであると思う。高校卒業し大学生や社会人になれば「成人」としての覚悟を持ってもらい、その分の権利を与えるのが当然だ。既に国民投票法でも投票権18歳以上は定められているのだから、全ての選挙権においてもそうあるべきだろう。

そのうえで、未成年の選挙運動や、親の投票への同伴も、政治に関心をもってもらい、将来の選挙権行使を準備するという観点から認める方向で公選法を改正した方がよい。もちろん、未成年を本人の意思に反して政治活動に利用するようなことは制限されるべきであるが、そういった常識を超えたケースを規制すればよいだけで、すべての選挙運動を禁止することが日本の社会のためになるとは思わない。

日本の未来と、若年層が政治に関心を持てるようにするために、ぜひとも公職選挙法の抜本改正に取り組んでいただきたい。

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