まなブロ by 教育イノベーター本山勝寛

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

いい夫婦の日とフェイスブックCEOの育休

Facebook創業者CEOのザッカーバーグ氏が育休を2ヶ月取得すると発表したことが、国内外で報道され話題になっている。ITmediaの記事を抜粋すると以下の通り。

 米Facebookマーク・ザッカーバーグCEOは11月20日(現地時間)、生まれてくる娘のために2カ月の父親産休(paternity leave)を取る計画を、自身のFacebookアカウントで発表した。
 「調査によると、働く両親が新生児と一緒にいる時間を持つことは、家族全体にとって良い結果をもたらすことが分かっている。Facebookは米国の従業員に対し、最長4カ月の女性のための産前産後休暇あるいは男性のための育児休暇(有給)を提供している」とザッカーバーグ氏。

育休を取得すること自体は自身が書いているように個人的な決断ではあるが、世界的に影響力のある大企業の経営者が、父親として育休を一定期間取得することは、社会的に大きな意味がある。日本は男性の育休取得率が2.3%と極端に低いが、アメリカは北欧と異なり、男女含めて育休制度が充実しておらず、男性の育休取得もあまり浸透していない。アメリカの企業文化が変わっていけば、世界にも波及効果が期待できる。

私はこれまで合計3回育休を取得したが、いずれも40日から2ヶ月ほどの期間を取った。これは出産後6週間から8週間といわれる産褥期の間、母親は可能な限り安静にし、母体の回復に集中する必要があるためだ。家事は可能な限り行わずに、授乳など赤ちゃんのお世話に集中するほうがよい。私の場合は、上の子どもたちが遊びたい盛りだったので、上の子たちの面倒をみることも父親の役割だった。

逆にこの期間に母親の負担が大きいと、身体的な負荷だけでなく、夫婦間の関係にも影響を与えるというデータもある。以前、「産後クライシス」という言葉が話題になったが、妻の夫への愛情は、出産後に夫が家事育児を行わない場合、急激に低下するケースが多いという。出産後の愛情の低下と産後クライシスが、結果的に離婚にまでいたることも少なくない。

奇しくも、今日11月22日は「いい夫婦の日」だ。ちょっと大げさかもしれないが、私は、世界の平和と社会のあらゆる問題を解決する根本的な鍵は、「いい夫婦」にあると考えている。

ザッカーバーグ氏はフェイスブック上での投稿で、「働く両親が新生児と一緒にいる時間を持つことは、家族全体にとって良い結果をもたらす」という調査についても言及しているが、人生で本当に大切なことを考えると、合理的な選択といえるのかもしれない。日本でも世界でも、これを機に男性の育休が増え、「いい夫婦」が増えてほしいものだ。

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