最近、仕事でライティング研修を受け始めた。目的を達成するためにいかに効果的なコミュニケーションを駆使するかを全般に考えるものだが、主にスピーチを取り扱う。その分野では結構著名な講師だ。
はじめに取り扱ったのがリンカーンのゲティスバーグ演説。あの「人民の、人民による、人民のための政治」という超有名なフレーズで知られるスピーチだ。一般的にはこの部分だけが有名だが、実はこのスピーチは南北戦争真っ最中に、激戦地となったゲティスバーグで慰霊祭を行うさいのものであり、疲弊した民を再度奮い起こし北軍の勝利まで戦い続けることを鼓舞するものであることを再認識した。
「人民の・・・」"government of the people, by the people, for the people"は最後に出てくるしめの言葉だ。
文章は短くA4一枚ほど、たった2分半のスピーチだったという。
しかし、中身を分析すると、これでもかというくらい練りに練られたような工夫がこなされており、聴衆をよく意識したものになっている。代表的スピーチ文として毎回取り上げられるゆえんだ。
A4一枚でも、2分半でも歴史に刻まれるスピーチはある。
私もそういうスピーチが書けるようになりたい。
いや、いつかは、できるようになりたい。