新しい世界的社会問題との闘い、大きな夢
本日11月30日をもって、日本財団の最終出社日となり、正式に日本財団を退職・卒業いたしました。
長年ご指導いただいた笹川陽平会長からも退職の辞令をいただき、「卒業」のご挨拶をさせていただきました。
笹川会長とは、かれこれ30カ国近く、海外出張をご一緒させていただきました。
インドには20回近く、他にもアジアではネパール、バングラデシュ、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピン、ミャンマー、中国、韓国。
アフリカもエチオピア、DRコンゴ、マラウィ、中央アフリカ、ギニア、ブルキナファソ、ガーナ、マリ、ニジェール、タンザニア、ウガンダ、モロッコ。
ヨーロッパはイギリス、スイス、フランス、スウェーデン、ドイツ。
アメリカ、ブラジル、ペルーと世界各国の奥地まで回ってきました。
各国大統領や国連機関のトップと会うこともあれば、道路が通っていないような奥地や身に危険のある紛争地で患者・回復者の皆さんとお会いすることも多く、「世界は一家、人類はみな兄弟」であることを身をもって感じることができました。
笹川会長はWHOハンセン病制圧特別大使も務められ、コロナ前には齢80歳を超えているにもかかわらず、年の三分の一を途上国等海外への出張に費やし、世界からハンセン病を制圧すること、そして差別をなくすことに生涯を通して尽力してこられています。
かつては、世界で500万人以上いたハンセン病患者が今では激減して、世界全ての国での「制圧」もあとわずかというところまできています。笹川会長なくして、この偉業はあり得なかったことですし、病気が治っても根深く残る差別との闘いにも尽力し続けられています。
差別のない世界。
私自身も幼少期から、いわれのない差別や、理不尽な扱いをたくさん受けてきたからこそ、その難しさを痛感しています。
そして、そういった社会をつくっていくことの価値も実感しています。
どんな家庭で生まれたか、育った環境、心身の特徴、病気、障がい。。
人は違うことに対して差別の目を向けがちですが、違いがあるからこそ、この世界はおもしろいのであり、うつくしいのであり、違いがあるからこそ多様性がうまれ、イノベーションが生まれるのだと実感しています。
本日、日本財団ビルの4階にある日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)も訪問し、パラサポの山脇会長、小澤常務理事にもご挨拶させていただきました。
写真は思い出深い、香取慎吾さんの壁画の前でのスリーショットです。20数団体のパラリンピック競技団体が入居する共同オフィスがまだ出来上がる前の工事中に、香取慎吾さんが毎晩のように壁画を描きに来られたことが昨日のことのように想い出されます。
壁画のテーマでもあり、パラサポのキーメッセージ「i enjoy! 〜 楽しむ者は強い!」は、パラアスリートたちから学んだ物事に対する大事な姿勢です。
違いを力にし、スポーツにも仕事にも真剣に向き合い、思いっきり楽しむ。
違いを認め合い、尊重し合い、自然に混ざり合う。
インクルーシブな社会。
机上の空論ではない姿をパラサポでの経験を通して学ばせてもらいました。
日本財団は、国内最大の助成財団として日本の非営利業界をリードしてきた歴史ある組織です。
ダイバーシティ&インクルージョンやSDGsの推進が企業も含めて世界的に注目されるなか、今後もその役割はより重要になってくるでしょう。
しかし、アフターコロナの次なる世界のあり方を考えたとき、インターネットとテクノロジーの力を最大限活用できる強みを持ち、企業と非営利、政府と民間の境界を越境して、資本の力を集めながらも社会的事業を新しい発想で展開する新たな組織の台頭が、時代的に要請されてくると思っています。
そして、違いを認め合い、自然に混ざり合う社会をつくるにあたって、よいコミュニティをつくることさえできれば、実はインターネットのもつポテンシャルは極めて高いと思っています。
ネットの世界は、一方では誹謗中傷と差別の温床となってしまっています。この新しい大きな世界的社会問題に対して、真っ向から闘っていかなければなりません。
私は、差別や誹謗中傷を助長し、性犯罪を放置しているとも言えるTwitter社とは、真っ向から闘っていくつもりです。(逆にTwitterが差別と闘うときに役立つツールにもなっている諸刃の刃であることも、理解しています。)
一方で、インターネットの持つポテンシャルは、生まれ育った環境や、経済状況、身体的特徴などを気にせずにフラットな社会をつくることが可能な点です。
違いを気にせずに、自然に混ざり合う社会をつくる大きなポテンシャルを持っているのです。
私自身はまだまだ未熟者ですが、インターネットのポテンシャルを最大限に活用したうえで、日本を代表して世界に貢献できる新たな組織を創り出していくこと、そして、子どもたちに新たなるより良き世界をつくり出していくことを、生涯をかけたライフワークとしてチャレンジしていきたいと思います。
世界で初めての12歳以下の子ども向けSNSを立ち上げるために起業するという意志のバックボーンには、そんな想いがあります。
大きな夢をもちながら、目の前のどんな小さなことにも全力で。
新しい未来を創造していくことを、とことん楽しんで。
新しい大きな世界的社会問題に対して、目を背けずに真っ向から闘い抜く。
そして、同じ想いを持つ仲間や、未来をつくっていく子どもたちと一緒に。
明日に向かって挑戦します。
※クラウドファンディングでの応援も引き続き大募集しています。ぜひ応援よろしくお願いいたします。
https://camp-fire.jp/projects/view/474740
実際にリリースされた12歳以下子供向けSNS「4kiz(フォーキッズ)」のインストールは以下URLから。