本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

パラ駅伝を観戦すべき3つの理由

昨年夏にはリオ五輪パラリンピックがあり、お正月には箱根駅伝で青学が3連覇を達成したことが、もう昔のことのように感じられる。3年後の2020年には、東京(日本)でオリンピック・パラリンピックの開催だ。自国開催はおそらく半世紀に一度の一大イベントとなるだろう。エンブレムから始まり、競技会場や予算の問題等々、東京五輪の準備はどちらかというとゴタゴタ感があることは否めない。そんななか粛々と、しかし意欲的に準備を進めているものがある、パラリンピック、そしてパラスポーツの振興だ。

日本ではあまり知られていないが、実はパラリンピックは、オリンピックとサッカーワールド杯に次ぐ、世界で3番目に大きなスポーツイベントだ。2012年のロンドンパラリンピックでは278万枚の観戦チケットが売れた。東京ドームが60試合満席にならないと埋まらない観客数だ。私も実際にリオの現地で観戦したが、その熱気とお祭り的な雰囲気は心から楽しめた。

1.パラリンピックまでに日本で盛り上がりを実感できるパラスポーツの一大イベント
さて、そのパラリンピックも3年半後には東京で開催されるわけだが、日本ではまだいまいちピンとこない人も多いだろう。日本国内の障害者スポーツのイベントで、それだけお祭り的に盛り上がることはほとんどなかったからだ。しかし、そんなパラリンピックを彷彿とさせるであろう、パラスポーツの一大イベントが日本でも行われる。日本財団パラリンピックサポートセンターが今年3月12日、駒沢オリンピック公園陸上競技場で開催する「パラ駅伝2017」だ。

2.SMAPがフィナーレを歌った歴史的イベントの次の大会
第1回のパラ駅伝は2015年11月に開催され、14,200名という日本のパラスポーツ大会としてまれに見るお客さんが観戦した。実は、SMAPの5人が応援に駆けつけ、パラスポーツ(車椅子バスケットボールブラインドサッカー)体験や選手へのインタビュー、そしてフィナーレで「世界に一つだけの花」を含む3曲の歌を披露したのだ。2016年のSMAP騒動の報道の際にも、このときの映像が各局でかなりたくさん使われた。結果的に、一般の方々やメディア各社を前にして5人で歌を披露した「ほぼ最後」の機会となったことも歴史的なシーンといえるのかもしれない。第2回のパラ駅伝2017についてはゲスト発表をまだしていないが、その如何にかかわらず、2020年を迎える前にパラスポーツの一大イベントに観戦に行って、盛り上げていく楽しさを味わってみていただきたい。

3.パラリンピック、オリンピック、デフリンピック、大学駅伝出場者らがタスキをつなぐ
14都県から参加する選手たちは各チームかなり気合が入っており、各地域での練習会は毎週のように地元メディアに報道されている。選手は車椅子ランナーや視覚障害のあるパラリンピアン、聴覚障害のあるデフリンピック出場者、トライアスロンで東京を目指す義足ランナー、オリンピアンや大学駅伝の経験のある健常者ランナーなど多種多彩だ。そういった障害や競技の枠を超えて一つのチームとしてタスキをつなぐ大会は、世界的にも類を見ない。これから2017、2018、2019、2020と毎年開催も計画されているので、箱根駅伝や甲子園のように「春の駒沢」はパラスポーツ界の恒例イベントになっていくだろう。選手たちの真剣に走る姿や、年齢や障がいの違いをこえてタスキをつなぐ姿は、多くの感動とインスピレーションを与えてくれるにちがいない。

ということで、パラ駅伝を観戦すべき3つの理由を挙げてみた。
観戦チケットは無料で先着順。申し込みは以下URLのパラ駅伝HPから。
https://www.parasapo.tokyo/paraekiden/

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