本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

佐藤優『読書の技法』と『マンガ勉強法』

本を愛する読書家の一人として、強いシンパシーと多少の憧憬を覚える人が何人かいる。読書の「深み」と「幅」の両方が半端のない人たちだ。
その一人は松岡正剛。そしてもう一人が佐藤優

松岡正剛は膨大な読書録「千夜千冊」を可能にした読書法のエッセンスを『多読術』という新書でまとめており、その多彩で豊かな本との付き合い方に対する姿勢に大変共感を覚え本ブログでも紹介した。千夜千冊の中には、満州を舞台にしたマンガ『虹色のトロツキー』も紹介されているのだが、拙著『マンガ勉強法』の中でもお薦めしている一押しの一冊だ。大学時代、幕末明治維新好きだった私は、このマンガによって日本近代史へと開眼させられた。

虹色のトロツキー (1) (中公文庫―コミック版)

虹色のトロツキー (1) (中公文庫―コミック版)

佐藤優は最近『読書の技法』を著した。ロシア、政治、国際関係、インテリジェンスのみならず、キリスト教マルクス主義など骨太の著作を次々に出す「知の巨人」による読書法とあって、巷でもかなり読まれているようだ。

そんな彼の著作にもマンガの動機づけとしての効用が記されている。例として『ベルサイユのばら』『三国志』『マンガ日本経済入門』が挙げられいるが、全て『マンガ勉強法』で紹介している代表作だ。もちろん、マンガだけで基礎知識をつけたと錯覚してはいけないと警鐘しているが、佐藤優が読書法としてのマンガの効用に触れていることは意外だった。マンガ勉強法は決して突飛な勉強法ではない。実は勉強法の王道であるという意を強くした。
佐藤優『読書の技法』は、もともと本が好きな人がもっと本の読み方を深めるための技法だ。一方『マンガ勉強法』は本が好きでなかった人が本が好きになり、あるジャンルの本が好きだった人がその守備範囲をもっと広げられるようになる本だと思う。
私は自分がかつてそうであったように、本があまり好きでないという人にも本の魅力を知ってほしい。そして、本を通して、多くの出会いと夢を叶えるチャンスをつかんでほしい。そんな想いを込めて書いた「本が好きになるための本」。
だまされたと思ってお試しを。

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