本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

中国日記「革命は南から」

上海から備忘録として書き留めておく。
出張で中国に入り、湖南省の長沙・湘潭 と上海を訪れた。私にとって中国は初めてだ。
中国南部の湖南省は中国で2番目に大きい湖である洞庭湖の南に位置する州で、琵琶湖を擁する滋賀県姉妹都市関係を結んでいる。中心都市である長沙は都市部人口が200万人。隣の湘潭市は都市部人口が80万人ほどだが、近年、開発区として工業化が急激に進み、かつての農地が大型工場や高層住宅に次々と建て代わっている。人も車の往来も少ない広い道路の横には、赤土が恥ずかしげもなく裸体を見せている。まさに突如として出現しようとしている人口都市の様相だ。近年の高い経済成長を支え、投資の中心だった不動産の価格も金融危機を受けて低下しており、不自然な都市設計と合わせて、急成長の影にある中国の危うさを感じさせられた。

この湖南省湘潭は毛沢東を輩出した地でもある。

土地柄として、南の農村部である湖南は革命家を多く輩出するが、上海人は統治・経営が得意だという。それを比喩するようなカニの話がある。おおざっぱな湖南人はカニを食べてもほとんど肉の部分が残ってしまうが、上海人は一匹のカニを食べるのに2時間はかけられるくらい丁寧に食べつくすのだそうだ。味付けも湖南料理は辛く、上海は甘めだ。
中国のこれまでの易姓革命が大都市と農村の格差の拡大と農民の不満を背景にして起こってきたことを考えると、もし中国に大きな変化が訪れるとするのなら、農村部・地方を無視して語ることはできないのかもしれない。

この出張中にある人が言っていた。
「中国は何処へ行くのか?」
「中国は何処へも行かない。昔も今もこれからも、日本の西隣にある。」

確かに中国は何処にも行かない。しかし、今の中国がいつまでもそこにいるわけでもない。

1クリックよろしくお願いします◆人気ブログランキング◆