- 作者: 田中清玄,大須賀瑞夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/05/08
- メディア: 文庫
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友人とのつながりから改めて関心をもち、田中清玄の自伝を読んでみた。最近文庫化され手に入りやすい。
一言で言えば「面白い男」。
24歳で武装共産党書記長。獄中で思想を改め天皇主義者に。出所後は寺で修行。戦後は天皇に退位しないことと全国行脚を直言。朝鮮戦争を予言し、情報の卸問屋と称される。インドネシア、中東で石油開発を先導し、米メジャーを押し切って日本にオイルをもってくる。スハルト、訒小平、ハプスブルク家オットー大公らと親交が深い。
単純に左から右に旋回したのかと思えは、60年安保では全学連を全面的に支援し、政治家の靖国参拝を反対している。国からもイデオロギーからも独立して、独自の思想、信念で自らの人生を世界的規模で生きている。
今の日本はこういう人がいなくなった。良し悪しはあるかもしれないが、やっぱり面白い日本人が生きる、面白い日本に生きてみたい。