出張先のロンドンに一報が入った。明後日搭乗予定のパリ発ギニア・コナクリ着の便が、コナクリ空港に入れず、パリに引き返したという報せだ。原因はどうやら警察のストとそれに伴う騒動らしい。
ギニアではつい先日、軍が給料引き上げのストを起こし、一悶着起きた。結局、全ての軍人に一時金が支払われることで決着が着いたが、今年初めに任命されたばかりの首相は罷免され、新しい首相が就任していた。しかし、今度は軍をうらやましく思った警察が給料引き上げを要求してきたのだ。
我々のパリ−コナクリ便も果たして無事に飛ぶのか、たとえ飛んだとしても無事にコナクリまで辿り着けるのか全く分からない状態だった。
そして、パリから約6時間。現地時間で22時を過ぎていたが、ほぼ時間通りの到着だった。空港に着くと、薄暗い迷彩服に包まれた表情の見えない真っ黒な顔の巨体が暗い空港から現れた。軍のお出迎えだ。