志望進学先関連の専門書を読みました。
世界銀行が出している、『紛争後の教育再建〜開発援助としての教育支援』("Reshaping the Future -Education and Postconflict Reconstruction")という本です。
紛争が教育に与える影響、
紛争に教育が与える影響
を主に分析しています。
「教育が紛争を促進するのにも回避するのにも不可欠な役割を果たし、より幅広い社会的・経済的復興の基本要素としての役割を果たす」という点が、分析の大前提となる認識です。
紛争予防、平和構築、異文化・宗教理解には教育が基礎的で効果的な役割を果たします。
そのような教育の機能を働かせるには、初等教育の普及は大前提となりますが、中等教育から職業教育、就業と続く包括的なプログラムによって青年層を犯罪や少年兵へと駆り立てないことも必要です。
また、それまで紛争の原因を再生産していた排他的なコンテンツを、より寛容的で文化理解を含んだ平和教育をカリキュラム内に取り入れなければなりません。
もっと大きく考えると、貧困が紛争の原因、紛争が貧困の原因となるスパイラルから抜け出すための、(経済)開発としての教育という観点も、確立された指標をもとに政策実施すべきでしょう。
僕の研究したい、そして従事していきたい分野はここら辺でもあるので、とてもためになる本でした。
やや専門的な部分と、研究過程における曖昧な部分などは分かりにくかったですが、こういった学習内容をエッセイを磨き上げる際に有効活用していこうと思います。