本山勝寛 4kizフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

才能より重要な「グリット=やり抜く力」とは?

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

『やり抜く力〜GRIT(グリット)』が書店やAmazonなどでベストセラーとなっている。昨年9月に発刊され3ヶ月で20万部を突破。世界30カ国以上で刊行され、ニューヨーク・タイムズのベストセラー上位に毎週連続でランク入りしているという。米教育省が「やり抜く力、不屈の精神、粘り強さを育む―21世紀における成功の決定的要因」と題する報告書を発表し、教育の最重要課題として提唱するほど、アメリカ社会に大きな影響を与えている。

「GRIT=やり抜く力」とは、「情熱」と「粘り強さ」を指し、人生のあらゆる分野での成功に必要な最重要ファクターとして、ペンシルヴァニア大学心理学教授のアンジェラ・ダックワース氏によって提示された概念だ。オリンピック選手やビジネスリーダー、偉大な業績を挙げた研究者など、大きな成功を収めた人たちが共通してもつ特徴であり、IQや才能よりも重要な要素であることが研究の結果、明らかになたっという。

粘り強さが人生の成功に寄与することは、これまで一般的にもなんとなく理解されていたが、ダックワースの研究の革新的な点は、それを「グリット・スケール」として測定するツールを発案し、定量的な分析を可能にしたところにある。近年、同じく教育経済学などで注目されいているIQテストでは測定できない「非認知能力」の一つでもある。

「グリット・スケール」では、「新しいアイデアやプロジェクトが出てくると、ついそちらに気をとられてしまう。」「私は挫折をしてもめげない。感嘆にはあきらめない」「目標を設定しても、すぐべつの目標に乗り換えることが多い。」などの10の項目に対して5段階で回答することで、やり抜く力のスコアを測定する。この測定方法によって、成功者と成功しなかった者を分けた要因としてグリットが浮かび上がったというわけだ。自分の「やり抜く力」のスコアを出してみたい方は、同著に掲載されているのでぜひ読んでみていただきたい。

これから、「グリット=やり抜く力」は、日本のビジネス界や教育界でも注目される概念となってくるだろう。

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