まなブロ by 教育イノベーター本山勝寛

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

貸与型奨学金の年利が0.1%固定になっています

奨学金の話題がメジャーな社会問題として扱われることが多くなった。日本学生支援機構の貸与型奨学金を借りる学生が近年急増し、今や大学生の半数が奨学金を借りている状況となっている。

奨学金問題が扱われるとき、「奨学金」と名乗っているのにただの金貸しじゃないかという趣旨の批判が多く、その矛先は金利が3%は高すぎるという主張がよく散見される。先日も、そのような批判を大学教授がYahoo!個人の記事に書かれていて、それがヤフートピックスになって拡散されていた事例があった。

そのときにも書いたが、日本学生支援機構の第2種貸与型奨学金金利3%というのは、どんなに市中の金利が上昇したとしても、それ以上は奨学金金利を上げないという上限値の数値だ。一般的に金利の低い現在では、奨学金金利が3%になることはない。

実際に日本学生支援機構のホームページをみると、第2種貸与型奨学金の年利は利率見直し方式も固定方式もともに0.1%になっている。昨年は利率見直し方式が0.1%で、固定方式が0.6%前後だったのだが、固定方式も一気に低く設定されたのだ。

これは、将来、日本の経済状況が変わり、たとえ市中の金利がかなり上昇したとしても、奨学金返済の金利は返済完了まで0.1%で済むということを意味する。0.1%ということは、仮に300万円を借りたとして、金利分は1年目で年3000円に過ぎない。ほぼ、無利子に近い制度といえよう。

もちろん、だからといって、「奨学金」という名称で実質は学生ローンの貸与型のみでよいのか、あるいは日本の大学の授業料が現在のように高騰したままでよいのか、大学授業料免除制度をもっと拡充すべきではないかといった議論は続けられるべきだ。とはいえ、「奨学金の金利は3%と高額でサラ金よりひどい」といった言説が大学教授やメディアから発信されることは看過されるべきではない。

5月20日(金)夜24:50から、TBSでNEWSの小山慶一郎さんと加藤シゲアキさんが司会をつとめ、激怒する若者たちのデモ隊と向き合う デモ・バラエティ番組「NEWSな2人」で奨学金が扱われ、コメンテーター(フロアリーダー)として出演する予定だ。(写真は別テーマの先週放送分)この問題に関心のある方はぜひご覧になっていただきたい。

奨学金問題は今や、現代と未来の日本社会を映し出す鏡ともいえるのではないだろうか。

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