まなブロ by 本山勝寛

「学びのエバンジェリスト」本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

高校時代の奨学金を返還完了しました

先日、日本学生支援機構からハガキが届いた。高校時代に借りていた貸与奨学金の返還完了のお知らせだ。金額は以下の通り。

貸与額 504,000円
返還額 504,000円

私は高校3年間に、毎月14,000円を無利子で借りていた。高校1年の秋から親が家からいなくなり、以来自分でアルバイトを毎日しながら家計を支えていた。高校3年時には大学受験に集中するため、そのアルバイトも辞めたので、収入がこの貸与奨学金14,000円のみになった。いわば、奨学金は命をつないでくれた恩人であり、心から感謝している。東大に合格できたのも、この奨学金から選びに選び抜いた問題集を購入することができたからだ。

貸与奨学金は借金だ。だが、無担保の学生に無利子または低利子でお金を貸してくれるところなどそんなにあるものではない。頼るものがない高校生の自分にとって、ありがたい存在だった。こうして、仕事を始めて約8年間で返済を完了できたことは感慨深い。

これとは別に、大学4年間で借りた約240万円は今もなお返済を続けている。毎月12,589円を15年間にわたって返すので、ようやく半分を折り返したことになる。それでも無利子で返還できることは、やはりありがたい制度だ。

先日、「奨学金の返還が結婚に影響を与えている」と回答した人が3割にのぼるという調査が発表され、話題になっていた。奨学金返済は確かに重い。それでも高利子の「サラ金」とは異なる、高待遇の融資制度だ。もし、相手が奨学金を借りていることを理由に結婚を躊躇するなら、世の中に流布しているイメージで単純化して考えるのではなく、返済能力とのバランスで捉えるべきだ。

私は給付型奨学金を新設することは賛成だが、それでは予算の制限から対象者数が相当限られることが想定される。それとは別に、奨学金返還分を住宅ローン減税や医療費のように、所得税や住民税の所得控除に入れられるようにすべきだと考えている。そうすることで、現在コツコツと返している世代の多くの人にも恩恵がいく。奨学金返還を理由に結婚を躊躇している人にも助かるだろう。

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