まなブロ by 本山勝寛 教育イノベーター・日本財団子どもの貧困対策チームリーダー

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

世界には「本当の英語」なんてない

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1年の初めに、「今年こそは英語をしよう!」と目標を立てた人も多いだろう。総選挙で大勝した自民党政権も、公約の通り、小学校から大学まで、英語教育の強化とグローバル人材の育成推し進めていくことになろう。そんな英語学習者、そして英語教育者に一つ言っておきたいことがある。

世界には「本当の英語」なんてない、ということだ。

私たちは、子どもの頃から「正しい英語」、「ネイティブの英語」、「本当の英語」というものを意識させられてきた。発音が日本語っぽいとなおされ、文法の間違い探しを繰り返させられ、とにかく間違いを直し、「正しい英語」にすることに集中してきた。そして、あまりにも「正しい英語」を求められてきたために、「間違った英語を使ってはいけない」という、ちょっとした強迫観念が頭に染み込んでいる。この使い回しは間違いなのではないか、発音が悪くて格好悪いのではないか、時制や三人称を間違えてしまうのではないかと。結果的に、間違いを恐れて英語を使ってみることを控え、「本当に使えなく」なってしまっているのである。

しかし、世界に出て英語が使われている現場をみてみよう。前にも書いたように、世界の4人に1人は英語が使えるが、そのうち13億人以上の人は「ネイティブの英語」ではない。インドに行けば、インド訛りの英語“Inglish”を何のためらいも恥じらいもなくマシンガンのように話してくる。英語圏アフリカで話される英語も、私たちがハリウッド映画で観るような英語ではない。世界中に留学生やビジネスマンの多い韓国人も、自分たちはたくさんの発音ができるんだと誇らしげに語りながら独特な”Konglish”を使っている。米国にいるスペイン語中南米系の人たちも、Youを“ジュー“と言いながらめちゃくちゃな文法で楽しそうに英語で話してくる。私は国連機関の人々と一緒に働くことも多いが、国連のハイレベルのポジションの人でも、英語の発音が上手とは言えない人だっている。

そう、世界で使われている英語は、決して「ネイティブの英語」ばかりではないのだ。そして、「正しい英語」ではなくても、多少間違っていたとしても、臆さず、恐れず、気にせずに使っているのである。ネイティブの英語だって決して一様ではない。アメリカ人はイギリス英語をばかにするし、イギリス人はアメリカ英語を見下すところがある。同じアメリカの中でも地方訛りだってたくさんある。世界には様々な英語があるが、「本当の英語」なんて存在しないのだ。

そうであるなら、日本訛りのJapanese Englishだって別にいいじゃないか。ネイティブが使うような言い回しでなくたって、知っている単語を簡単な文法でつなぎ合わせたっていいじゃないか。世界中のみんながそうやって英語を使っているのである。「英語を本当に使える」ようにするためは、まずこの「本当の英語」の呪縛、間違った英語を使ってはいけないという強迫観念から解き放たれ、もっとオープンで柔軟な英語観を持つことから始まる。

英語なんてたいしたことじゃない。ごく普通な人々が世界中で最も使っている言語である。そして、世界には本当の英語なんて実は存在しない。少しくらい間違っていたり発音が独特でもみんな気にせずに使っている。だから、自分も間違いを気にせずに使ってみよう。「本当の英語」を使うのではなく、「英語が本当に」使えるようになるには、まずはこの発想の転換から始まる。

ということで、「今年ことは英語を!」という方は、「本当の英語」の呪縛を解き、臆せずにどんどん英語を使ってみてください。

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