まなブロ by 本山勝寛 教育イノベーター・日本財団子どもの貧困対策チームリーダー

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

韓国でタバコ大幅増税、日本よりも高くなる

韓国でタバコ税が大幅に上げられるとの発表があった。東亜日報日本語版の記事は以下の通り。

政府は、04年以降10年間、平均1箱=2500ウォンだったタバコ価格を、来年1月から2000ウォンを値上げして、1箱=4500ウォンのレベルへと引き上げることを決めた。のみならず、毎年、物価上昇率の分だけタバコの価格を徐々に値上げすることにした。保健福祉部(福祉部)は11日、第31回経済関係閣僚会議を通じて、このような内容を盛り込んだ「総合的禁煙対策」を確定、発表した。
政府は、タバコ価格の2000ウォンの値上げだけで、現在、43.7%レベルの成人男性の喫煙率を約35%台へと下げることができるだろうと期待している。福祉部の文亨杓(ムン・ヒョンピョ)長官は、「世界主要諸国と同様のレベルの強力な禁煙政策を実施し、20年まで、成人男性の喫煙率を29%にまで引き下げ、タバコの消費量を現在の3分の2に減らしたい」と明らかにした。(中略)
一方、政府は、タバコ値上げを通じて、毎年約3兆ウォンの追加税収分が発生すると明らかにした。世界的な傾向を反映して、タバコ値上げ分の2000ウォンに、国税性格の個別消費税(594ウォン)を新設することにした。現在、2500ウォンのタバコには、タバコ消費税(641ウォン)、地方教育税(321ウォン)などの地方税が大半をしめている。

2500ウォンから4500ウォンということは、ほぼ倍増だ。レートにもよるが、値上げ後の4500ウォンは日本円にして約480円。日本は2010年のタバコ増税と消費税8%の際に上がって現在平均430円ほどだが、それよりも高くなるということだ。韓国の物価や給与水準から考えると、日本でいえば7-800円になったくらいの感覚だろう。

当然、比較的喫煙率の高い韓国内でも賛否両論が巻き起こっている。しかし、先進国では1箱700円〜1000円が主流となっており、健康増進のためにタバコ増税を奨励しているWHOの立場などを考えると、止められない流れであるように思う。

ひるがえって日本では、2010年の70円増税(110円の値上げ)で、喫煙率がやや低下し健康増進につながっただけでなく、国と地方の税収が4000億円近くも増加したにもかかわらず、マスコミはそのことを報道せず、政府からも真剣な議論が聞こえてこない。

先日は厚労省から、消費税を10%に上げなければ、子育て支援の財源7千億円に対し3千億円程度の不足が2015年度に生じるといった、子どもを人質にとった脅しのような発表がなされていた。3千億円であれば、タバコ税を100円ほど上げれば税収確保が可能と推測される。厚労省なのだから、もっと国民の健康や子どもにとってプラスになる税収確保のあり方を必死になって追求するべきだ。

私は現在の景気回復の心もとなさを考えると、消費税10%の前に、全体の景気に影響せずに社会的メリットの高いタバコ税酒税の引き上げ、パチンコ税や風俗ポルノ税の導入をかねてから主張している。増大する社会保障費のために消費税を上げるといった単純な政策だけでなく、医療費を抑え、子どもにもやさしい税収確保のあり方がもっと議論されるべきではないだろうか。

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