まなブロ by 本山勝寛

「学びのエバンジェリスト」本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

エチオピアでみた中秋の名月

今日は陰暦で8月15日、中秋の名月だったそうですね。中秋の名月に必ずしも満月がみれるとは限らないそうですが、今年は満月の日と重なった年で、次みれるのは8年後だとか。

私は今エチオピアに来ているんですが、タナ湖という同国最大の湖の湖畔に宿を取っています。そんな折、夜空を見上げてみると、ぽっかりと満月が浮かんでいました。まさかこんなところで中秋の名月がみれるとは、思ってもいませんでした。最初は、ただのきれいな月にしか見えませんでしたが、じわじわと何だか感じるものがありました。

杜甫の詩にこんなのがありますね。

「月夜」

今夜鄜州月
閨中只独看
遥憐小児女
未解憶長安
香霧雲鬟湿
清輝玉臂寒
何時倚虚幌
双照涙痕乾

今夜、ふ州の空を照らしているこの月を
妻は部屋から独り、眺めていることだろう
私は幼い子どもたちのことを不憫に思う
長安に私がいることすら、よく理解できないのだから
夜に香る霧は妻の髪を濡らし
その白い玉のような腕は、清らかな明かりに冷たく照らされているだろう
いったいいつになったら、あのとばりの中に寄り添って
二人月光に照らされながら、この涙を乾かすことができるのだろうか
(拙訳)


私はいま、
1300年のときを経て、
地球の裏側の、
もしかしたら人類の祖先の地であるエチオピアで、
杜甫と同じ月をみて、
同じ想いを抱いているのだなあと、
そんなふうに感じた夜でした。