まなブロ by 本山勝寛 教育イノベーター・日本財団子どもの貧困対策チームリーダー

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

【インド雑感】マオイストのストの最中で

インドはジャルカンド州ランチに来ている。
人口2700万人、それなりの規模だが、やや少ないなと感じるから不思議だ。インドには人口5千万を超える州は多数、1億を超える日本よりも人口の多い州もある。

ジャルカンドでは今日明日と大規模なストが行われる。マオイスト毛沢東主義派)によるもので、警官や他のライバルグループとの衝突が続き、グループメンバー10人が殺害されたことに対する抗議とのこと。昨日も、マオイストにより警官5人が銃殺された。出張の出発前日に、こういった現地でストが行われるという情報が入り、セキュリティの問題や地方への移動が困難になるなどの理由で、出張を取りやめにするか、日程をずらすか検討を余儀なくなれた。同行者や関係者も多いので、スケジュール一つ変更するだけで大仕事だ。それなりのコストもかかる。

インドや他のアジア諸国、アフリカなどに出張に行く場合、こういったことは常につきものだ。特に、政府要人の面談と地方視察が多いので、予定通りにいくことのほうが珍しい。常に予期していないこと、突発的なことが起こることを念頭におかなければならない。

今回は、スト期間中に地方への移動をせず、ランチ市内でプログラムを行えば可能だろうとの判断で、予定通り出張を決行することにした。行ってみないと分からないことも多い。その場その場で妥当と思われる判断をしなければならない。

ところで、マオイストといえば、ネパールでは長年武装蜂起を展開し、アメリカからもテロ組織に指定されていた。私も、最後の国王となったギャネンドラ国王に会った後、敵対勢力であるプラチャンダ議長率いるマオイスト本部に行ったときはドキドキした。そのマオイストは遂に政権を取り、アメリカはテロ指定を解除した。王様が一日で犯罪者になることもあれば、テロリストが首相になることもある。物事の見方や評価というのは常に相対的だ。

決められた時間に、決められた通りに、みんな同じような考えを持っているという前提のなかで物事が進んでいく日本と、世界の標準は違う。「世界」と一括りにすることすら、本来なら留保しなければならない。

時間通りに電車やバスが来て、常に保証された質のサービスが受けられる日本は、生活していて心地よい。しかし同時に、社会のあらゆる場面で均質化の圧力が働いていることを感じるとき、なんだか気持ち悪くなるときがある。

そんなことを思ったインドでの一コマでした。

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