まなブロ by 教育イノベーター本山勝寛

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

あふれるような好奇心、持っていますか?

「なんで勉強しなければならないのか?」「なぜ人間は学ぶのか?」―この問いを考える前に、そんな疑問をもつ暇もなく、世の中の目に入ってくるものを片っ端から学びまくろうとする「学びの天才」、幼児の習性を考えてみたい。

現在4才の長男が、まだ言葉を覚えるか覚えないかくらいの1才過ぎのときに大好きになったのがミキサー車だった。ミキサーをクルクルと回しながら道路を走る得体の知れない物体を興味深々に見つめ、自分も腕をクルクルと回して真似をしながら「サーシャ!」と叫ぶのだ。その出会いから、ミキサー車を探す旅が始まった。自転車の前かごに息子を乗せ、ミキサー車がよく通るスポットを行ったり来たりしながら走り回った。それから、クレーン車、ショベルカー、ダンプトラック、カーキャリア、清掃車、消防車…ありとあらゆる働く車を探しまわり、図鑑やDVDを買って熱心に勉強した。ちなみに、クレーン車一つとっても「ラフテレーンクレーン」「オールテレーンクレーン」「トラッククレーン」など種類は山のようにあり、マニア度はかなり高い。

働く車をマスターした頃、ターゲットがさらに拡がってきた。動物だ。
男の子は動くものに興味を持つのだろうか。走ったり、鳴いたり、食べたり、泳いだりする動物の姿に魅せられ、今度は動物の図鑑DVDを購入して、これも見まくった。ちなみに、講談社の動く図鑑シリーズは、DVDと図鑑が連動しており、映像でみたものを図鑑で調べて確認するという習慣がつくのでお薦めだ。

DVD付 動物 (講談社の動く図鑑MOVE)

DVD付 動物 (講談社の動く図鑑MOVE)

このDVD図鑑をマスターし動物博士になった息子は、なんといつの間にかDVDに出てくる70種類くらいの動物の名前や特徴だけでなく、出てくる順番まで全て完璧に覚えていたのだ。幼稚園で使う水着を入れるビニール袋に毎日、息子が指定する動物の絵をマジックで描いていたのだが、適当に好きな動物を言っているかと思っていたら、実はDVDの順番になっていることに気づき驚愕した。ちなみに、ここにもヒョウアザラシ、フィリピンメガネザル、アイベックス、ビクーニャ、ベローシファカといった、大人も知らないマニア度満点の動物が頻出する。絵を描かなければならない親としては着いていくのがひと苦労だった。
そんな息子は、今や魚と鳥にまで専攻分野を拡げ、はやく虫と恐竜を買ってくれとせっついてくる。もはや着いていけていない。

自分もそれなりに努力を重ねて暗記術の方法などを確立してきたが、そんな私も舌を巻くほど、幼児は学びの天才なのだ。マニア度満点の子ども向けDVD図鑑が世の中で大量に売れるほど、子ども博士は山といるのだ。
では、幼児が生まれつきに持っている学びの極意とはなんだろう。
それは、「好奇心」だ。
目に入ってくるものが気になってしかたない。なんでこんな動きをするんだろう!?なんでこんな顔をしてるんだろう!?これはなんていう名前?何を食べるの?知りたい!知りたい!知りたい!知りたい!これが幼児の頭の中なのだと思う。
学びにとって最も重要な要素―好奇心。子どもはこんな重要なことを大人に教えてくれる。
「そんなこと知っててもしょうがない」「だからなに?」「それで?」…好奇心とは真逆の捨て台詞を覚え、私たちがいつの間にか失ってしまったもの。人間はいつ好奇心を失ってしまうのだろう。こんなにも素晴らしいものを。

皆さんはあふれるような好奇心、持っていますか?

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