選挙を楽しむ法
衆院総選挙と都知事選が近づいてきた。
政権交代があるにせよ、第3極の台頭があるにせよ、投票率の向上、とりわけ若者の投票率が上がるかどうかが、日本の未来を占う1つの指標だと思う。
日本の選挙の投票率は年齢が下がるほど低くなる。さらに若年層の人口比率の低さも加わって、票にならない若者や子どもを意識した政策は優先度が下がるという構造になっている。これでは未来への投資がおろそかになり、国の将来は危うい。
投票率を上げるために何ができるか、与野党問わず真剣に考えるべきである。インターネットによる選挙運動の解禁は当然として、そのときの空気で当選者が決まってしまう現選挙区制度改革、政治リテラシーを高める学習機会の提供などやるべきことは多い。
ところで、投票率が低いのは、多くの人にとって政治は関心がなく、面白くなく、自分たちと関係がないと思っているからだろう。そういう自分も大学途中までそうだった。そんな折、政治に関心をもつきっかけとなったマンガに出会った。
それが『サンクチュアリ』と『大宰相』だ。
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後者は現実の昭和政治史をマンガにしたもの。原作は有名な『小説吉田学校』だ。私は東大生協でこのマンガを立ち読みして読破した。その後、小説の方も読み、いっきに現実の政治と政治本への世界に入っていった。
他にも、サラリーマン漫画の金字塔「島耕作」の政治版ともいえる『加治隆介の議』もお薦め。こちらは、フィクションと現実政治の中間的なタッチで楽しみながら政治を学べる。
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どれも拙著『マンガ勉強法』で紹介した作品だが、選挙前にどれか1つでも読んでみてほしい。そして、実際に1票を投じてほしい。日本の未来はまずはそこからだ。
政治リテラシーは20歳以上の成人にとって必須の教養だ。賦与された権利をドブに捨てるのではなく、責任と誇りをもって行使できる人間になろう。
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