国連開発計画(UNDP)によるとニジェールは人間開発指数が177か国中177位。いわゆる「最貧国」のひとつだ。たしかに、同じ西アフリカのギニアと比較しても、車両はかなり少なく、高い建物もほとんどない。鉄道もないし、地方に続く舗装された道路もない。一方、国民の80%は農民だそうだが、農業が可能な土地は国土の10%にも満たないそうだ。
ただアフリカの最貧国というイメージ通りの悲愴なまでの貧しさはすぐには感じられず、彼らは彼らの生き方をしているのだというのが率直な印象だ。177位というランキングは果たしてどれだけ意味のある数字なのか、その国に行ったことも、その国民と会ったこともない人間は、その数字を一体どう捉えるのだろう・・・生身の人間に触れると、そんなことを考えずにはいられない。
たった数日間の滞在、それも政府の建物が並ぶ官庁街を行き来しただけで、一体何が分かったのだろう。私がいま得始めている何かがあるとすれば、この国の国民として生まれたら一体自分は何をするだろうか・・・その問いにこたえようとわずかながらの想像力のみである。
ニジェールでのユーチューブ動画はこちらから