まなブロ by 本山勝寛

「学びのエバンジェリスト」本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー。『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。』 『最強の独学術』等著書多数。

アフリカ農業の可能性

どこまでも続く不毛な砂漠地帯。アフリカに対して抱いていたそんなステレオタイプを覆すのに十分なほど、ギニアには豊かな緑が広がっていた。

首都コナクリから150キロほど離れた地方都市キンディアへ車で移動した。ブラジル資本でつくられたという国道は意外にも平坦で、山道でもさほどの振動を感じなかった。約2時間の移動中に窓から見えたのは砂漠ではなく木々が茂る山々。ポツポツと現れる民家の近くには小さなトウモロコシ畑が。村には大量のパパイヤやマンゴーの実が無造作になっていた。
ギニアは6月から10月が雨季。7月にはほぼ毎日のように雨が降る。私が訪れた6月末も、急にどしゃぶりの大雨が降ることがよくあった。この雨が豊かな緑を育む土壌をつくっているのだろうか。

コナクリでもキンディアでも感じたのは人の多さ。マーケットにはとにかく人があふれている。人口1千万人は、ギニアの国土面積を考慮するとアフリカの中では多い方だ。それだけの人間が食っていけるのは、現金を持っていなくても生きていけるだけの食い物が取れるということ。ギニアは農業で食っていける国なのだ。

昨今、食糧価格の高騰が世界的な問題となり、先のTICAD(アフリカ開発会議)でもG8サミットでもアフリカの食糧問題が中心的話題となっている。私のように、アフリカに対して「不毛な砂漠地帯」や「飢餓」というイメージしか持っていない者は、食糧支援こそ必要なのだと考えるだろう。しかし、アフリカの中には、生産された食糧そのもの−魚−を与えるのではなく、自国でいかに食糧を増産するか―魚の釣り方―を教えるほうが、ずっとその国のためになるというケースが少なくない。

ギニアの農業大臣はもちろん、国民議会議長、現地マスコミも、我々に求めたのは公衆衛生以上に、日本財団が長年アフリカで取り組んでいる食糧増産プロジェクト"Sasakawa Global2000(SG2000)"の再導入。アフリカでこのプロジェクトは有名で、Sasakawaの名前が多くの子供についているくらいだそうだ。

アフリカに緑の革命を!―ニッポンNPO戦記

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食糧危機とはいうものの、穀物の高騰は農業に可能性のある国にとって輸出増のチャンス、農民にとっては現金収入増加のチャンスだ。そうはいうものの、肥料もここ最近2−3倍に値上がりしているため、食糧増産も容易ではない。TICADで肥料や種子の支援が提言されたのはこのためだ。

危機と機会は背中合わせにあるもの。日本の明治維新は列強による植民地化の危機を乗り越えることによって成し遂げられた。やはり、今アフリカに必要なのは、ピンチをチャンスに転換できるリーダーではないだろうか。

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