本山勝寛 SNSフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

教育論

マンガは読書を促進するのか

昨日から読書週間が始まり、毎日新聞が10月27日朝刊で、マンガと学びを切り口にした大型特集を展開した。毎日新聞社が全国学校図書館協議会と合同で小中高校の児童、生徒を対象に実施した第61回学校読書調査の結果を踏まえたもので、社会面では「学校読書…

「これも学習マンガだ!」100選。追加発表で200選に、全国の図書館にも普及

昨日10月6日、日本財団で新しく始めた「これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト」の事業概要と選書100作品の記者発表を行った。新しい世界を発見できるマンガや学びにつながるマンガを選出・発表し、作品を国内外の読者に届ける事業で、マンガの持つ「…

東大理III3兄弟ママが話題だけど、京大3兄弟の強烈オヤジの方がずっとおもしろい件

”息子3人を東大に入れた佐藤ママ「受験に恋愛は無駄です」”という週刊朝日(dot.asahi)の記事が話題になり、どちらかというと批判の声があがっている。『受験は母親が9割〜灘→東大理Ⅲに3兄弟が合格!』の著者佐藤亮子氏の公開対談の記事だ。受験は母親が9割…

高校生給付奨学金が拡充か

政府が8月28日、子どもの貧困対策閣僚会議を首相官邸で開いたと時事通信が報じた。記事の一部を抜粋すると以下の通り。 「貧困の連鎖」を防ぐため、2019年度までに一人親家庭の子ども50万人に学習支援や食事の提供を行うことなどを柱とする支援強化…

読書感想文の課題図書にマンガがあったら楽しくないですか?

先日、宿題代行サービスについての記事を書いたが、夏休みの宿題といえばやはり読書感想文だ。全国の小中学生諸君も悩んでいるところだろう。私の小1の息子は課題図書である「エルマーの冒険」を読んで、感想文ではないが、読書感想画を描いた。小1では感想…

宿題代行はなしでしょ!

3年前、読売新聞の「いいの?夏休みの宿題代行、十数業者に注文次々」という記事を読み、宿題代行サービスなるものが世の中に広まっていることを知った。これ、普通に考えてまずいでしょ。記事を抜粋すると以下の通り。 学校の夏休みを前に、読書感想文や自…

映画『アリのままでいたい』と虫眼を持つ日本人

子どもが夏休みに入った。3回目の育児休業で子育てに専念中の父としては、腕の見せ所だ。といっても親子で風邪を引いてしまったので、まずは映画鑑賞ということで、昆虫映画『アリのままでいたい』を小1の長男と4歳の長女と観に行った。この映画は「アナと雪…

「読み聞かせ」が最強な件について

ニューヨークから帰ってきたと思ったら、今ジュネーブに出発する途上だが、子どもたちと過ごせる出張の狭間の2日間を最大限活用し、子どもたちと遊びまくった。夕食を食べさせ、お風呂に入れて、歯磨きをしたら、一日の終わりは絵本の「読み聞かせ」で締めく…

やっぱり「早起きは三文の徳」だった

今年に入り、朝早く起きている。2時半に起きるときもあれば、5時くらいのときもある。平均すると4時半起きだが、7時から朝の支度を始めるので、2時間半ほど自由な時間が使える。朝早く起きているといっても睡眠時間を削っているわけではなく、子どもたちを寝…

ビリギャル裕福説が出回ってるので、親なし収入ゼロの劣等生が1年独学で東京大学に現役合格した話

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話[文庫特別版] (角川文庫)作者: 坪田信貴出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス発売日: 2015/04/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (12件) を見る「ビルギャル」こと『…

「英語教育詐欺大国」日本

日本ほど、英語学習に関する本が出回り、高額な英語教材や英会話スクールにお金をかける国はない。にもかかわらず、日本人ほど、英語ができない国民はいない。アメリカの大学留学などに利用される英語試験TOEFLの平均スコアを受験者の出身国別平均値(2013年…

何のために学ぶのか

ちくまプリマー新書が「中学生からの大学講義」という新書シリーズで、各界で著名な大学教授が中学生に対して「学び」について語るという企画を行っている。シリーズ第1巻は『何のために「学ぶ」のか』。中学生が本当にこういった本を読むのかどうかは別とし…

「東大合格100万円」は「史上最悪の愚策」ではない

Yahooのトップページに“「東大合格なら100万円」市長が批判に反論”という記事が載っていて知ったのだが、鹿児島県伊佐市が、市内の県立高校から難関大学に合格した者に100万円を支給する奨励金制度を発表し、それが批判され議論になっているという。記事を抜…

大人も勉強になる日本史マンガ15選(総集編)〜弥生から飛鳥、奈良、戦国、江戸、明治、昭和まで

先日、“もしも「学べるマンガ」が図書館に充実していたら”という記事を書いた。今回は、「学べるマンガ」のなかのほんの一部であり、また王道でもある日本史を題材にしたマンガについて紹介したい。日本史といえば、「まんが日本の歴史」シリーズのような、…

日本史を楽しく通史するマンガ15選(前)〜古事記、聖徳太子、大仏、貴族

先日、“もしも「学べるマンガ」が図書館に充実していたら”という記事を書いた。この「もしも」を実現すべく、マンガを通して子どもたちの好奇心を高め、物事への関心を広げる新プロジェクトがノミネートしているネット総選挙が、Facebookの「いいね」を通し…

「学ぶ力」と「学力」に関する論争

“「学ぶ力」か「学力」か 滋賀県知事と県議、教育めぐり白熱”という京都新聞の記事がヤフートピックスにも選ばれネット上で話題になっている。これからの教育を考えるうえで重要な議論なので、少し考えてみたい。記事を一部抜粋すると以下の通り。 「学ぶ力…

もしも「学べるマンガ」が図書館に充実していたら

先日、毎日新聞の特集ワイドや東京FMでインタビューを受け、本ブログでも「独学の時代がやってきた」という記事を書いたが、「教育の時代」から「学びの時代」へとパラダイムシフトしていくなかで、学びにおいて最も重要となるのは「好奇心」だ。トーマス・…

「奨学金」への過度な期待と甘えの構造

“奨学金返せず自己破産、40歳フリーター 月収14万円「283万円払えない」”という西日本新聞の記事がヤフーのトップページに掲載され、話題を呼んでいた。記事によると以下の通り。 男性は父親が事業に失敗した影響で、1990年の高校入学時から大学卒業まで日本…

東大生の1割は貧乏家庭、教育格差に絶望はない

"「東大生の親は金持ち」は本当だった! もはや「教育格差絶望社会」なのか"というキャリコネニュースの記事がわりと話題になっていたので一言。親の年収や学歴が子どもの学歴と相関関係にあることは周知の事実で、東大生の親の平均年収が高いのは当たり前だ…

中東からの海外留学生数が伸びている

最近の各国別の海外留学生数を見ると、中東諸国、特にサウジアラビアの伸びが際立っている。私がハーバードに留学していた2007年頃は、中国、インド、韓国からの留学生が圧倒的に目立っていた。留学という視点から見えてくる、アジアの「ライバル国」の勢い…

独学の時代がやってきた

「独学の時代がやってきた」毎日新聞1月13日夕刊の「特集ワイド」で、そんなタイトルの記事が掲載された。『東大教授が教える独学勉強法』著者の柳川範之東大経済学部教授の記事中コメントは以下の通り。 今年こそ何か学びたい! そんな思いで新年を迎えた人…

総選挙後、グローバル人材育成はどうなるか?

明日はいよいよ衆議院議員総選挙投票日だ。先日は少子化対策・家族政策としての配偶者控除についての公約を見てみたが、今回は「グローバル人材育成」についての公約を詳しく確認し、総選挙後、同政策がどのように展開されていくかを占ってみたい。というの…

ダライ・ラマ師と奨学金を創りました

先日、デリーでダライ・ラマ法王と面談し、同師と日本財団で共同設立した「ダライ・ラマ笹川ハンセン病奨学金」の設立記者会見を行った。内容としては、以下毎日新聞の報道の通り。 ダライ・ラマ14世:インドのハンセン病患者らに奨学金 ◇日本財団とともに…

受験動画は戦国時代に入った

近頃、「受験サプリ」なるネット広告をよく目にする。「みんな始めてるのに」「なんで受験サプリやらないの?」と、マンガの女の子が挑発的な台詞で語りかけるあの広告だ。「2013年度、受験生の2人に1人が利用」を謳い文句にし、同年度に受験生30万人が利用…

世界の4人に1人は英語が使え、その大半がネイティブではない

ハーバード合格 16倍速英語勉強法作者: 本山勝寛出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2015/03/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見るこの1ヶ月で立て続けに2回インドを訪問し、インド英語の洗礼を浴びている。私の仕事はインド全土から集…

先進国で最もマスコミを鵜呑みにする日本人

朝日新聞の「吉田調書」(および慰安婦報道)記事訂正・謝罪会見は大きな話題を呼んだ。これほど新聞の誤報が社会問題としてクローズアップされるのは、扱った問題が原発や慰安婦といった国内のみならず国際的に注目される重たいテーマであることと、訂正・…

「受験の朝日新聞」とメディア・リテラシー教育

朝日新聞問題が騒がしい。朝日新聞といえば、その記事が大学受験の問題に使用されることが多いということで、学生やその父兄、教育現場に対して「受験の朝日新聞」を売りにしていることでも有名だ。実際に朝日のウェブサイトによると、2014年度の朝日の出題…

スマホ時間長いほど子どもの学力は下がるのか

「スマホを使用する時間が長いほど学力テストの結果が低い傾向にある」といった報道が各メディアで流れていた。共同通信の配信記事を抜粋すると以下の通り。 【全国学力テスト】スマホ使用で学力低下? 1時間以上、中3は47% 文部科学省が公表した全国学…

離島の教育を考える

今年も海の日が近づいてきた。日本は世界第6位の領海と排他的経済水域をもつ海洋国家だ。領土面積が世界60位であることを考えると、その特徴は際立っている。ちなみに、1位が米国、以下フランス、オーストラリア、ロシア、カナダと続く。12位のインドや15位…

レゴはなぜ世界で愛され続けているのか

レゴはなぜ世界で愛され続けているのか 最高のブランドを支えるイノベーション7つの真理作者: デビッド・C・ロバートソン,ビル・ブリーン,黒輪篤嗣出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2014/05/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る…