本山勝寛 SNSフォーキッズ代表 公式ブログ | Katsuhiro Motoyama's Official Blog

教育イノベーター本山勝寛の学びのススメ日誌。極貧家庭から独学・奨学金で東大、ハーバード大学院に通い、国際教育政策修士課程修了。日本財団で教育、国際支援、子ども支援事業に携わり、EdTechスタートアップを起業。 子供向けSNSフォーキッズを立ち上げる。『好奇心を伸ばす子育て』『最強の独学術』等著書多数。6児父4回育休。

学びの哲学

イチローは長期の集中状態「フロー」に入っている

イチロー選手が遂に、メジャーリーグ3000本安打を達成した。その偉業に心からお祝いしたい。先日の達成前にも「イチローの失敗から学ぶ力」について記事を書いて、カウントダウンを毎日楽しみにしていたが、想像以上に長くかかった3000本達成には非常に感銘…

イチローの前人未到の安打記録と「失敗から学ぶ力」

イチロー対松坂私が一番尊敬するスポーツ選手はイチローだ。イチローがメジャーリーグで安打記録を塗り替えるたびに、毎日のカウントダウンが気になり、ヒット数を重ねるたびに嬉しい気持ちになっていた。彼の記録達成のすごいところは、長年の間一切のけが…

世界の9割は家族関係の延長でできている

私が小学5年生のとき、夏休みの作文が地元の川崎市の作文コンクールで入賞し、市の文集に載った。「文筆家」としての初めての「デビュー作」だ。タイトルは「おばあちゃんがいてよかった」。母が余命3ヶ月の癌と宣告され、入退院を繰り返すなか、父方の祖母…

人生で大切なことはブルーハーツから学んだ

「ブルハ結成30年、今なお影響力」という記事がヤフートピックスになっていて、ブルーハーツが結成から30周年を迎えたことを知り、感慨深いものがこみあげてきた。僕は、ブルーハーツが大好きだ。人生で大切なことはブルーハーツから学んだ、と真剣に思って…

なぜ勉強しなくちゃいけないの?ダイオウイカに聞いてみよう

今年の流行語大賞の呼び声高い(?)ダイオウイカ。世界初撮影の映像を放映した1月に続き、昨晩もNHKスペシャルでその後のストーリーが放映された。国立科学博物館でもダイオウイカを目玉にした深海展が開催中で1時間超待ちの人気を博し、六本木ミッドタウンで…

夫婦について〜人生は二回以上生きられる

人生80年ないしは90年の時代だ。仕事を40年間やってもまだ20年は生きることなる。80年の人生で一番長く費やすことになるのは、(結婚していれば)夫婦の時間だ。約50年、退職後は毎日24時間一緒だ。死後もお墓の中でなのか、あの世なのか知らないが、永遠に…

ジョブズの3つの遺言

新年度が始まった。入学式や入社式があり、就職活動真っ盛りの時期でもある。新しい環境に慣れずに悩んだり、自分が本当にしたいことに出会えず悩む人も多いだろう。そんな折、今一度立ち返ってみたいメッセージがある。アップルを創設したステーブ・ジョブ…

5千円札と1万円札に秘められた現代への処方箋

日本は明治維新から70年で敗戦を迎えた。そして今、敗戦後から70年が経とうとしている。神田昌典氏も『2022―これから10年、活躍できる人の条件』で、70年周期での社会変動を説いていたが、日本は大きく変わらなければならない時に立っていることを強く感じる…

星の王子様の哲学「一番大切なものは目に見えない」

大学受験や就職活動。人生の一大転機である進路を真剣に考える季節だ。 受験や就活の際、人はどうしても目に見えるもの、たとえば具体的に数字に表れるものや、何か特定の決まったものを求めたがる。給料の高さであるとか、その企業の売上実績であるとか、そ…

なぜ大学で学ぶのか?〜西欧の近代化を可能にした学びの哲学

もうすぐ国立大学の2次試験です。 14年前、私も東大受験を前に、緊張しながら大分の片田舎から一人上京したことを覚えています。受験前日、東京大学本郷キャンパスを下見にいくと、東大の象徴である大きな講堂のある建物がありました。安田講堂と呼ばれるそ…

紀元節と日本史上最高のスピーチ

昨日2月11日は「建国記念の日」の祝日だった。巷では、右翼が街宣車で何やら叫んでいてうるさいなあ、というくらいの感想以外は何も思わなかったのが多くの日本人の過ごし方ではなかっただろうか。この日は戦前まで「紀元節」と言われ、日本書紀で神武天…

「なぜ勉強したいのに、できないの?」〜アフリカの学校に行けない子どもたちからの学び

エチオピアの首都アジスアベバから車で2時間ほど。小さな地方の町アンボに着いた。温泉で有名な場所で、この土地の人たちは湧き水を使ったプールを楽しむという。同名のブランドの炭酸水もこの国ではよく飲まれている。口の中で軽く弾ける炭酸の感触が、この…

いかにして世界の魂を揺さぶったのか?〜シュバイツアーの学びの哲学(2)

(前回からの続き)シュバイツアーは牧師の子として生まれた。幼少期から教会での荘厳な雰囲気が好きで、父親の説教を楽しみにしていたようだ。同じ頃、ピアノとパイプオルガンを習い、その才能は後にプロとしても成り立つくらいの腕前だった。大学時代は父…

エチオピアに持っていった本〜シュバイツアーの学びの哲学(1)

エチオピアへの旅の機内でこの手記を記している。私は月に1,2回ほどのペースで海外へ出張している。海外出張に長時間のフライトはつきものだ。狭い空間に10時間以上座り続けこることは肉体的には苦痛だが、それだけ1人の時間が与えられる機会はめった…

お母さん、死んでもどこかにいるの?

母親のことについても書いてみたい。 子どもの学びにおいて、父親もさることながら、母親の影響が大きいことは言うまでもない。偉人がうまれた背景にはその母親があったということは、よく言われることだ。 (写真:兄妹5人と闘病中の母、中央前が筆者)私の…

幸せってなんだろう?〜父からのナゾナゾ

(写真:筆者の家族、最右下が筆者。末妹は母のお腹の中。)「なぜ人は学ぶのか」、そのヒントを探るため、幼少期に学びを加速させる兄妹関係や、知をおもしろきものに発展させてくれる友人関係といった横の関係について考えてきた。次は、同じように縦の関…

世界を変えてきた知のライバル関係〜Be ambitious, Be foolish!

前の記事で、知のライバルが学びを加速させること、そしてそれが「なぜ学ぶのか」という学びの哲学を解くヒントになるということを書いたが、歴史上における知のライバル関係ものぞいてみたい。まずは何といっても幕末の志士だ。私自身が高校時代に学びに目…

キング牧師の学びの哲学〜なぜ彼は世界を変えられたのか

自由への大いなる歩み―非暴力で闘った黒人たち (岩波新書 青版)作者: M.L.キング,雪山慶正出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/06/12メディア: 新書購入: 2人 クリック: 69回この商品を含むブログ (6件) を見る出張でイギリスに来ています。ロンドン行き…

これ読んでみーへん?〜知のライバルとサンクチュアリ

幼児を観察すれば分かるように、本来、すべての人間に天賦の才として与えられた学びへの渇望。「なんで!?なんで!?なんで!?」「知りたい!知りたい!知りたい!」という気持ち。しかし私たちは家庭や学校環境の悪弊のなかで、この天賦の才がそぎ落とさ…

朋あり遠方より来る〜本が大嫌いだった私が初めて本を読破できた理由

学びにとって重要な好奇心を加速させるのが「遊び」であり、兄妹関係である。 もちろん、世の中には一人っ子で兄妹がいない人も多い。そんな人も心配する必要はない。濃い友人関係は兄妹関係をも凌駕する学びの刺激体となる。 子曰く、学びて時に之を習う、…

遊びの哲学〜兄弟対決

あふれるような好奇心を持って、イカれた人間であり続けるには・・・ その一つのヒントが「遊び」だ。もうすぐ2歳になる第二子、長女のゆっちゃんが最近やたらとはまっていることがある。国旗だ。我が家には世界地図と国旗がかかれたポスターを貼ってあるの…

イカれてますか?死んでますか?

昨晩、NHKスペシャルで世界初ダイオウオイカの映像撮影成功の様子が放映された。 「は!?イカ?それで?」 と思った読者諸君!「おまえはもう死んでいる!」・・・と思っていただいてよいでしょう。そう、このロマンがピンとこないようだったら、あなたの好…

あふれるような好奇心、持っていますか?

「なんで勉強しなければならないのか?」「なぜ人間は学ぶのか?」―この問いを考える前に、そんな疑問をもつ暇もなく、世の中の目に入ってくるものを片っ端から学びまくろうとする「学びの天才」、幼児の習性を考えてみたい。現在4才の長男が、まだ言葉を覚…

学びの奥義〜なんで勉強するの?

「なんで○○なの?」人間なら誰もが、生まれて言葉を覚えるか覚えないかの時期に身につける問いだ。幼児が修得する初期の言葉の多くは、人生においてとても重要な役割を果たす。「ちょーだい」「やだ」「ありがと」「バイバイ」「フギャー/ウェーン(泣くと…

なんで夕日はきれいなの?〜学びの哲学〜

最近4歳になった好奇心のかたまりである長男は、「なんで○○なの?」を連発する。答える責務のある親としては大変な作業だ。質問1:「なんでキリンさんは首が長いの?」A)「そうだね〜。高い木の葉っぱを食べるからじゃない?」Q)「なんで高い木の葉っぱを…